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【特集】エコノミークラス症候群の予防方法は?

2024年1月26日 17:18
【特集】エコノミークラス症候群の予防方法は?

特集は短命県返上 きょうは「エコノミークラス症候群」についてです。
被災地での避難生活や車中泊での危険性に加えて普段の生活にもリスクがありました。その予防法も合わせてご紹介します。

★青森放送 橋本莉奈キャスター
「大地震などが起こると、このように車の中での避難生活が続くことがあります。『あおもりおまもり手帳』によりますと車の中ではエコノミークラス症候群に注意と書かれています」

2004年の新潟県中越地震や2016年の熊本地震で注目されるようになった「エコノミークラス症候群」はことし発生した能登半島地震でも発症者が出ています。中には避難生活をしていた方が発症し死亡するという事例もあり、その危険性が認識されるようになりました。被災地での「エコノミークラス症候群」はどうして起こるのでしょうか?

避難所など狭い場所に長時間同じ姿勢でいると血液の流れが悪くなり、血のかたまり「血栓」ができてしまうことがあります。その状態で立ち上がると血栓が血管の中を流れ、肺に詰まってしまうことでエコノミークラス症候群は引き起こされます。胸の痛みや呼吸困難、失神などの症状が出ることがあり、肺に詰まるまで自覚症状はほとんどありません。この「エコノミークラス症候群」は非常時だけでなくふだんの生活の中にもそのリスクは潜んでいます。

★弘前大学大学院QOL推進医学講座 植村望 助教
「長時間同じ姿勢を続けている方 例えば座り続ける方 事務職の方だったりそういった方がなりやすいという風に言われています 5時間以上座り続ける方についてはあまり座らない方に比べて約2.5倍、エコノミークラス症候群の発症リスクが高くなると言う風に言われています」

では、エコノミークラス症候群にならないようにするにはどうすればいいのでしょうか。予防としてあげられるのは十分にこまめな水分をとること、アルコールを控え禁煙すること、そしてゆったりとした服装をしベルトをきつく締めないことなどです。
植村先生はこれらの他にある部分の運動が有効と言います。

★弘前大学大学院QOL推進医学講座 植村望 助教
「特に部位としては下半身 もっと言いますと第二の心臓と言われているふくらはぎここを動かしてあげると心臓から流れた血液をしっかりと心臓に戻してあげることができます」

ふくらはぎや下半身の血流を促すストレッチを教えてもらいました。

★弘前大学大学院QOL推進医学講座 植村望 助教
「座った状態でやります 片方の足をひざ伸ばして頂いてつま先を自分の方に向けます ひざの上に両手を添えた状態で胸を張ります この状態でゆっくり上体を倒していってください」

呼吸を止めずに5秒程度。両足を伸ばしていきます。

★弘前大学大学院QOL推進医学講座 植村望 助教
「かかとを両足ぐっと持ち上げて下さい 下ろします 今度つま先をぐっと上にあげてください すねの方の筋肉です こちらも動かします」

これを交互に10回程度繰り返します。続いては下半身の一番大きい筋肉大たい四頭筋を動かすストレッチです。浅くいすに腰をかけて背中を背もたれにつけ手は腰に添えます。そして片足を伸ばしたまま上に上げ、5秒キープします。この動きを繰り返すことで全身の血流が良くなるそうです。

★弘前大学大学院QOL推進医学講座 植村望 助教
「とっさの災害だとか避難所で生活を余儀なくされるという場合もあるかと思いますそういった場合に備えてエコノミークラス症候群を予防する知識を普段から意識して身につけていただくことによって災害が起きた場合でも対処できるかなと思います」

最終更新日:2024年1月26日 19:51
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