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「反小沢」枝野氏入閣の理由は?

2010年2月10日 19:05
「反小沢」枝野氏入閣の理由は?

 鳩山由紀夫首相は10日午前、民主党・枝野幸男元政調会長を新たに行政刷新相に起用した。民主党・小沢一郎幹事長に批判的な枝野氏を起用した理由は何か。政治部・青山和弘記者が解説する。

 鳩山首相周辺によると、鳩山首相は小沢氏と一蓮托生(いちれんたくしょう)になるのは避けたいと考えている。その一方で、小沢氏を頼りにしていることも事実で、現状では幹事長を辞めさせられない。そこで、あえて「反小沢」の急先鋒(せんぽう)である枝野氏を入閣させ、「小沢さんの言いなりばかりではないんだぞ」とアピールする手段に出た。

 また、鳩山政権の支持率挽回(ばんかい)策としては、去年、国民の喝采(かっさい)を浴びた事業仕分けしかないのが現状。政府は4月と5月にも事業仕分けを行い、夏の参議院議員選挙に向けて国民の期待感を取り戻したい考え。

 予算審議中という異例の今回の閣僚人事は、世論の批判に打つ手が少ない鳩山首相の「窮余の一策」と言える。