石破幹事長 入閣要請受け入れへ
新設する安保法制担当相に石破幹事長を起用しようとした安倍首相に対し、あくまで固辞する姿勢の石破幹事長。来月3日の内閣改造を前に対立していた2人が29日、2人きりで会談した。
石破氏は会談後、「組織人としてトップの決定に従うのは当然」と話し、安保法制担当相は断ったものの、重要閣僚での入閣要請を受け入れたもよう。どんなポストを提示されたかなど具体的な内容は説明しなかった。
会談では、まず安倍首相が安保法制担当相への就任を正式に要請したのに対し、石破氏は安全保障政策をめぐる考え方が異なることなどを理由に辞退したものとみられる。このため、安倍首相は他の重要閣僚での入閣を要請し、石破氏も受け入れたもよう。
石破氏はどうして入閣を受け入れたのか。これ以上、対立を続けることで自らが孤立する事態は避けたいと判断したようだ。石破氏に対しては党内から「これまで協力してきたのにおかしい」などと批判も出ていた。また、当初は、辞退するなら石破氏を無役にする考えだった安倍首相が挙党態勢を重視し、他の閣僚ポストを提示するよう考え直したことも大きかったようだ。石破氏は周辺に「納得はしないがそれも受けないと言ったらそれこそ謀反だろう」と話している。
安倍首相はその後、公明党の山口代表とも会談し、公明党の太田国交相を留任させることを確認した。人事の検討はいよいよ本格化するが、焦点は石破氏の後任の幹事長になる。