石破首相が高額療養費制度の負担上限額の今年8月の引き上げを見送ったことを受け、自民党は野党側に来年度予算案を再び修正する考えを伝えました。

高額療養費制度の負担上限額の引き上げを見送ったことに伴い、追加の費用がかかりますが、政府与党内では来年度予算案を再修正せず、予備費などで対応する案も検討されていました。

しかし、反対意見も多く、11日に自民党の坂本国対委員長が立憲民主党の笠国対委員長に対し、予算案を参議院で再修正する考えを伝えました。

予算案を再修正した場合、参議院での可決後、衆議院で改めて議決することが必要になりますが、過去に前例はないということです。

一方、野党側は、石破首相が予算案の衆議院での可決後に方針転換したことを問題視し、13日に衆議院の予算委員会で集中審議を行うよう要求しました。

これに対し、自民党側は「参議院で予算案の審議をしている裏で、衆議院の予算委員会を動かすのは参議院軽視だ」と拒否しました。

与野党は引き続き協議することにしています。