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生方氏“解任”と小林氏進退 揺れる民主党

2010年3月23日 21:51
生方氏“解任”と小林氏進退 揺れる民主党

 生方幸夫氏の副幹事長解任騒動と小林千代美衆議院議員の進退問題で、民主党は揺れに揺れている。この2つの問題はいずれも、小沢一郎幹事長の進退問題に波及させたくないとの思惑が、混迷の原因になっている。

 民主党執行部は当初、小沢氏への批判を抑えるために生方氏の解任を決めたわけだが、自民党・田野瀬良太郎総務会長が「非常にファッショ政治というか、恐怖政治が行われている」と述べるなど、かえって「“小沢支配”の恐怖政治だ」という批判を浴びる結果となった。

 「生方氏が解任されるのに、小沢氏が辞任しないのはおかしい」という批判も起こり、小沢氏の進退問題を呼び覚ます懸念さえ出てきた。そのため、23日になって小沢氏が一転、生方氏の解任を撤回したが、すでに民主党のイメージダウンにつながったことは否めない。

 また、小林氏の進退問題にも小沢氏の影がちらつく。ある民主党中堅議員は「小林氏を辞めさせると、政治とカネをめぐる芋づる式で小沢氏が辞めることになってしまう」と話している。鳩山首相も小林氏に強く出られない理由について、首相周辺は「自分の政治とカネのこともあるし、性格的に言えないんだろう」と話している。

 現在、鳩山政権は、政治とカネの問題で互いをかばい合う「悪循環」に陥っている。政権交代から半年。鳩山政権が迷い込んだ迷路に出口は見えない。