参院選挙制度改革で執行部が4案提示 自民
参議院の選挙制度改革をめぐり、自民党は29日、参議院議員総会を開き、執行部側が党の改革案のたたき台として4種類の案を示したが、党内の議論はまとまらなかった。
一票の格差是正など、参議院の選挙制度改革をめぐっては、各党の代表者による選挙制度協議会で議論が進んでいる。しかし、自民党はこれまで、協議会の中で唯一、党としての改革案を示しておらず、提示の期限とされた今月31日が迫っている。
29日の総会では、執行部側が自民党案のたたき台として、一票の格差を是正するための4種類の改革案を示した。その内容は、「北海道・東京・兵庫の定数を減らし、宮城・新潟・長野の定数を増やす『6増6減』案」「全国比例の定数を減らし、その分を選挙区の定数として配分する案」「議員一人あたりの人口の多い選挙区の一部を少ない選挙区に編入する『選挙区域調整』案」「隣接する2県を合わせて、一つの選挙区とする『合区』案」の4つ。
しかし、それぞれの案に異論が出て、意見がまとまらなかったことから、今後の対応は溝手参議院議員会長に一任されることとなった。自民党は、31日の協議会で4案全てを提示する見通しで、今後の各党間での結論とりまとめは難航が予想される。