野田首相は、フランスで開催されたＧ２０（＝２０か国・地域）サミット（＝首脳会議）の会合で消費税率の引き上げについて言及し、財政再建に向けた決意をアピールした。その一方で、関連法案の成立前に衆議院を解散しない考えも明らかにしている。

　野田首相は、１０年代半ばまでに消費税率を１０％まで引き上げる方針で、来年の通常国会に関連法案を提出する考え。野田首相はこうした考えを今回、Ｇ２０の場でも明言し、いわば「国際公約」として強い意欲を示した形。

　「法律上は、この法案を年度内に提出することになっている。（政府・与党や与野党協議で）まとまった暁には実施時期も定めることになるので、実施される前に信を問う、という手順を踏んでいきたい」－一方で野田首相は日本時間４日夜、このように述べ、野党側が求める「法案成立前の衆議院解散」には応じる考えがないことをあらためて強調した。今後、野党側の反発は必至。