次の自民党トップは誰に? 再選狙う首相と“ポスト岸田”たちの夏…自民党総裁選
自民党総裁の任期満了まで2か月を切りました。9月の総裁選挙を控える中、再選を狙う岸田首相と、首相の座を狙う「ポスト岸田」たちの夏を追いました。
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5日午後、9月に行われる自民党総裁選に向け、日程やルールなどを決める「選挙管理委員会」の初会合が開かれました。裏金事件などの影響でほとんどの派閥が解散し、初めてとなる“脱派閥”の総裁選です。
こうした中、2期目に向け再選を狙うのは、現職の岸田首相です。
林官房長官(首相公邸 3日)
「情報交換をいたしました」
週末、同じ岸田派で側近の林官房長官と会談したほか、自らを支える麻生副総裁や森山総務会長ら党幹部と相次いで会談。総裁選に向け、意見交換を重ねています。
ただ、いまだ出馬を表明していない岸田首相。首相側近は“8月の盆明けに最終判断する”との見通しを示しています。
その岸田首相を、党幹部として支える立場なのが茂木幹事長。7月27日は、地元・栃木県足利市の夏祭りに参加しました。
「総理になってやりたい仕事がある」と語るなど、総理総裁に意欲をにじませている茂木氏。ただ、首相を支える立場の幹事長が出馬すれば、裏切り者の“令和の明智光秀”になるとの指摘も出ています。
現職幹事長の茂木氏が出馬するには、どのような環境が必要なのでしょうか。
茂木幹事長(タイ・バンコク 先週)
「誰も出馬の意向を表明しているわけじゃありませんから、今の段階でどうっていうのはちょっとわからないですね」
一方、いち早く“事実上の出馬表明”をしたのは、石破元幹事長です。地元・鳥取のお祭りに参加すると…
「絶対、総理になってください!」
自民党・石破元幹事長(鳥取・若桜町、7月)
「なろうと思ってなれるもんでもねぇでなぁ」
世論調査では次の総裁候補として1位になるなど、「圧倒的な知名度」を誇ります。
ただ、人気の一方で、過去4度挑戦した総裁選はいずれも敗北。党内からは「出馬すれば有力候補だ」という期待の声がある一方、出馬に必要な推薦人が「20人集まるかどうか」と心配する声も出ています。
自民党・石破元幹事長
「5度目なんて誰もやったことない。参加することに意義があるわけじゃない」
前回の総裁選では、石破氏らの支持を得て出馬した河野デジタル相。総裁選について河野氏は、「時が来たら決断する」と態度を明確にしていませんが、ある側近は「出ない選択肢はない」と述べています。
そんな中、出馬をめぐり注目されているのが、小泉進次郎元環境相です。総裁選について明言を避けている小泉氏ですが、党幹部やベテラン議員と会談を重ねるなど、出馬を模索しています。
自民党・小泉元環境相(43)
「(党への不満を)どのように払拭できるか。まさにこれから問われることだと思うので、そのためにすべきことをしっかりと考えていきたいと思っています」
そして、党内から期待の声が上がっているのが、小林鷹之前経済安全保障担当相です。当選4回ながら、「自民党のホープ」とも呼ばれる小林氏。実は今、党内では「刷新感」を求めて、若手・中堅議員を中心に、出馬待望論があがっているのです。
「時が来たらチャレンジしたい」と語る小林氏は4日、次のように話しました。
自民党 小林前経済安保相(49)
「(自民党への)不信のもと、これをしっかり解消する、除去することによって、新しい自民党をみんなで作っていかないと、日本の政治の基盤は作れないと思っています」
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次の自民党のトップは誰になるのでしょうか。総裁選は、9月下旬に行われる予定です。