閣僚の後任は? 岸田首相の“狙い”は…<最新人事情報>
岸田首相は13日に会見を開き、14日に安倍派の閣僚の交代人事を行うことを表明しました。最新の人事情報について、江口友起記者が中継。
◇
内閣の要である官房長官には、首相と同じ岸田派の林芳正前外務相の起用が固まりました。松野官房長官の後任に選ばれた林氏は岸田派のナンバー2で、党内有数の政策通です。堅実な身内を起用することで政権を立て直したいねらいがみえます。
一方、西村経済産業相の後任には、無派閥で経済産業省の官僚だった斎藤健氏を、鈴木総務相の後任には、麻生派で今年9月まで総務相を務めていた松本剛明氏を即戦力として起用します。また、宮下農水相の後任には、森山派の坂本哲志氏を起用する方針を固めました。
4人とも閣僚経験者です。
──みなさん堅実そうですけれども、ほかに起用の理由はありますか?
ある自民党幹部は、「脱安倍派」が最優先であることを明らかにしていました。
ウラ金疑惑が指摘される安倍派出身の4人の閣僚を事実上、更迭することで、けじめをつけたことをアピールし、岸田首相としては再出発をはかりたい考えです。
政府関係者によりますと、交代する4人の閣僚は14日午前、官邸で岸田首相あてに辞表を提出する運びだということです。
岸田首相は、安倍派の副大臣や首相補佐官らも14日にあわせて交代させることにしています。
──閣僚以外の「安倍派5人衆」の3人はどうなりますか?
3人はいずれも自民党の幹部ですが、近く交代させる方向です。
まず、安倍派の事務総長の高木国対委員長は茂木幹事長に辞任の意向を伝えました。また、萩生田政調会長も辞任の意向を示唆しています。
ただ、首相周辺は、来年度予算案の編成作業に支障をきたさないようにするため、「来年度予算がとりまとめられるまでは、辞表が出ても受理せずに預かる」と明かしています。実際に交代する時期は、予算案の閣議決定を目指す22日以降となる見通しです。
一方、世耕参院幹事長についても岸田首相は交代させる方向で、時期は調整を続けています。