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小沢氏新党も念頭に、党分裂の可能性高まる

2012年6月22日 18:33
小沢氏新党も念頭に、党分裂の可能性高まる

 民主党・小沢元代表が21日、消費税増税法案に反対票を投じる考えを表明し、新党結成も念頭に動き始めたことで、民主党分裂の可能性が高まっている。

 野田内閣の閣僚は22日朝の会見で、以下のように述べた。

 安住財務相「(Q小沢元代表について)特に感想はありません」「実際、採決までに党でも努力して、みんなで賛成しましょうということで執行部に努力いただくと思うので、見守りたいと思う」

 藤村官房長官「様々、事態の分析や検証を行っていくと」

 細野環境相「マニフェストを実現するために努力すべきというお考えの方の気持ちは本当によくわかる。その一方で、野田首相は腹を決めてしっかりやっておられると思う。ですから、何とかいい方向にならないかなと気をもみながら見ている状況」

 21日の小沢氏の会合には49人が集まった。行動を共にする議員の上積みを狙い、22日昼には小沢氏を含めて約25人が集まり、この週末は選挙区に戻って自分たちの主張を訴えていく方針を確認したという。

 新党結成をめぐり、小沢氏のグループの議員からは「消費増税反対と『脱原発』で選挙を戦えば勝てる」と強気の声が上がる一方、小沢氏周辺からは「今、党を出たら、のたれ死にになる。新党などはない」などと否定的な見方も根強くある。

 一方、野田首相サイドは、態度を決めかねている議員に野田首相自ら電話をかけるなど引き締めを強めている。首相周辺も「造反すれば厳正に処分すべきだ」と強気の姿勢を崩していない。

 代表選では「ノーサイド」を掲げて「党内融和」を目指した野田首相だが、周辺からは「もう融和は終わりだ。小沢氏との最後の決戦だ」という声も上がっており、26日の採決に向けてギリギリの攻防が続くことになる。