×

石原幹事長が立候補を表明 党首選挙本格化

2012年9月11日 20:02
石原幹事長が立候補を表明 党首選挙本格化

 民主党代表選は10日に告示され、現職の野田首相に3人が挑む構図となりました。一方、自民党総裁選は谷垣総裁との間で候補者一本化を模索していた石原幹事長が立候補を表明しました。

 11日午後4時、記者会見に臨んだ自民党の石原幹事長。

 「国を守る、ふるさとを守る。その先頭に立たせていただきたい。地方の活力なくして、この国の復活はない」

 石原幹事長は自民党総裁選挙に立候補することを正式に表明しました。

 10日、「私はこの総裁選挙に出馬しないという決断をいたしました」と発表した谷垣総裁。大島副総裁の仲介で石原幹事長との間で候補者を一本化するよう協議してきましたが調整はつかず立候補をとりやめました。

 現職の総裁が立候補せず、その総裁を支える幹事長が立候補することについて、石原幹事長自身はこう話していました。

 「総裁にとりましては、たった一人で下された重大な決断である。であるからこそ、その決断の重み、またその責任をしっかりかみしめて前に進んでいかなければならない」

 また、石原幹事長は谷垣総裁がまとめた民主、自民、公明の3党合意について受け継いでいく考えを示しました。谷垣総裁はいわゆる三党合意路線を継承する人を支持する考えを示していて、これを念頭においたものと見られます。ただ、谷垣総裁の側近議員は、「3党合意路線でやってくれるなら、石原さんじゃなくてもいい」と、石原幹事長以外の候補者でも支持に回る可能性を示しました。

 石原幹事長が立候補を表明したことについて、石破前政調会長は「政策、あるいは党の運営のありかた、そういうものについていろんな議論が出来たらいいなと思っています」と、語りました。出馬に意欲を示す林政調会長代理は、「新人候補でチャレンジャーなので、着実にできることを積み重ねるしかない」と、挑戦者の立場であると強調しました。町村元官房長官はすでに協力を求める活動を始めているほか、同じ派閥の安倍元首相は12日、正式に出馬を表明する見通しです。今のところ5人が立候補する見通しとなった自民党総裁選。誰も過半数を獲得できず決選投票となる可能性も出ており、駆け引きが続くことになります。

 一方、民主党代表選は10日に告示され、候補者の顔ぶれが確定しました。立候補したのは野田首相、赤松元農水相、原口元総務相、そして鹿野前農水相です。各陣営はさっそく選挙活動を本格化させており、鹿野前農水相は党内の渡部恒三最高顧問など、ベテラン議員をまわり協力を求めました。赤松元農水相は、党員・サポーターからの支持を得るため業界団体などを回りました。また、北方領土視察のため北海道を訪れた原口元総務相には、こんな声がかけられました。

 「原口首相誕生していただいて、地方を守ってもらうように」

 それに対し原口元総務相は「がんばります」と答えました。

 野田首相自身は公務のため特に代表選に向けた活動は行いませんでしたが、10日の決起集会には70人以上が集まりました。野田首相が優位と見られる中で、対抗する3氏が野田首相への批判票をどれだけ集められるかが焦点です。

 代表選挙がスタートした一方で11日、民主党の幹事長室を訪れたのは松野頼久議員ら3人の民主党議員。その手には離党届がありました。大阪維新の会が立ち上げる予定の新党「日本維新の会」への合流を目指す民主・自民・みんなの党の議員が、それぞれ離党届けを提出したのです。所属国会議員16人のうち3人が離党届けを提出したみんなの党の渡辺喜美代表はこうコメントしました。

 「みんなはみんな、維新は維新。志を同じにする、されど良きライバルであり良き友でありたいと思います」

 次の衆議院選挙をにらんだ動きが活発になる中で、民主、自民両党の党首選挙もいよいよ本格化してきています。