公明党が参院選“一票の格差”是正の独自案
公明党は15日、参議院選挙の一票の格差を是正するための独自案を発表した。自民党が依然として具体案を示さない中、野党との話し合いについても「余地がないとも言えない」としている。
公明党の独自案は20の県を10の選挙区に「合区」するなどして定数を12増12減し、一票の格差を最大で約1.95倍とするもの。公明党の魚住参議院議員会長は会見で、最大格差を2倍以内にすることを目指すと改めて表明する一方、「合区」を行うことなどで定数を10増10減して最大格差を約2.97倍とした野党4党の案について、話し合う余地が「全くないとも言えない」と歩み寄る姿勢を見せた。
参議院の選挙制度改革をめぐっては、2013年の参議院選挙を違憲状態とした最高裁判決を受け、与野党が一票の格差是正などを目指して協議を重ねてきたが結論が出ず、先月、打ち切られた。来年の参議院選挙を新たな制度の下で行うには、今の国会での法案成立が必須となる。このため、公明党は独自案にこだわらず、多くの会派との合意形成を優先したい考えだが、自民党は「合区」を認めず、いまだに独自案を示していないため、議論の先行きは不透明なまま。