愛知県東郷町の井俣憲治町長が、職員にハラスメントを繰り返していたとされる問題で、町長に対する不信任決議案が27日、否決されました。井俣町長は辞職について問われると、第三者委員会の決断を待って判断すると答えました。

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27日午前、愛知県東郷町では多くの町民が役場にかけつけました。

記者
「きょうの議会を傍聴したいという方が定員の2倍以上集まっています」

その異例の雰囲気に、井俣憲治町長は席に着くと何度も口元を動かし、こわばった表情を見せました。それもそのはず、27日の議題は自身の進退についてでした。

議長
「井俣憲治町長の不信任決議を議題といたします」

東郷町・井俣憲治町長
「みなさん、おはようございます。私自身が引き起こしましたハラスメント案件につきまして、東郷町に関係するすべての方に対し、この場を借りまして、改めて謝罪させていただきます」

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この2週間で、井俣町長のハラスメント発言が次々と明らかになりました。

井俣町長（NNNが入手した音声）
「今、●●くん（町の職員）がやってる仕事さぁ、パートのおばちゃんだってできるんじゃない？　3年勤めたら。じゃあパートのおばちゃんと同じ価値しかないの」

職員やパートの仕事をバカにするような発言や、病気で手術を控えた職員に対し…

井俣町長（NNNが入手した音声）
「おまえ死んだら香典いくらぐらい？」

これらの音声について、井俣町長は「僕の声ですね、はい」と自身の発言と認め謝罪しました。

井俣町長
「冗談のつもりでといいますか、（手術）頑張ってこいよと、こんな話実現させるなよという意味で」

――あまり理解ができないんですが

井俣町長
「和めるといいなと…」

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そして27日、議会では――

東郷町の議員
「井俣町長は一刻も早く職場から去るべきだと考える」

「町長は事実を認めました。それなのにまだ町長として、この場にいるのはなぜなのでしょう」

町長への批判が熱を帯びる議員もいれば…

東郷町の議員
「しっかりとした根拠が必要であります」

第三者の調査結果をもって判断すべきだという議員もいました。井俣町長の不信任決議、その結果は…

議長
「井俣町長の不信任決議について、可決することに賛成の諸君の起立を求めます」

4分の3以上の議員が立っていれば可決されますが、16人中6人が反対し、否決されることになりました。

議長
「起立者は4分の3に達しません。否決されました」

その後、辞職の可能性について問われると――

井俣町長
「すべての判断につきましては、（第三者）委員会のみなさま方の決断をもって判断をさせていただく」

東郷町の議員
「『まだやめないよ』と？」

井俣町長
「（第三者）委員会の方でご結論がいただけるものと考えております。それをもってということで、ご理解賜れればと思います」

東郷町の議員
「何度も同じ返答、ありがとうございます」

井俣町長は、今後設置される第三者委員会の調査結果を待って判断すると繰り返しました。