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支持率回復なるか…内閣改造のポイントは?

2017年8月3日 12:44
支持率回復なるか…内閣改造のポイントは?

 首相官邸では3日午前11時半現在、閣僚の辞表を取りまとめる臨時閣議が行われており、3日午後1時半頃には新閣僚が呼び込まれる。今回の内閣改造のポイントについて、首相官邸前から天野英明記者が伝える。

 内閣支持率が下落する中で、政権の危機を脱することに重点を置いた守りの布陣になっている。ある政権幹部は「支持率を上げるというより、まずは落ち着かせることだ」と話している。安倍首相は改造前、周辺に「特に防衛相と文科相が重要だ」と語っていた。それは自衛隊の日報問題と加計学園の獣医学部新設問題が政権に与えた打撃を深刻に捉えているからに他ならない。その2つのポストを派手さはなくとも、ともに温厚でかつ経験豊富なベテランに任せる判断をした。混乱した組織を掌握して立て直し早く問題を幕引きにしたい考え。

 防衛相に内定した小野寺元防衛相「防衛省・自衛隊が一丸となってこの国の安全を守れるように、そういう体制を1日も早く築くことが最優先だと思います」

 文科相に内定した林元農水相「今までもそれぞれ多くの課題を抱えているところで仕事をしてきましたので、特に職員の皆さん中心に皆さんの話をよく聞いて一つ一つ丁寧にやっていけたらと思っています」

 その一方で経験や安定感を重視した結果、自民党内から「支持率回復は見込めず、政権がいつまでもつかはわからない」との声も出ている。

 また民進党幹部は「安倍首相自身の信頼が下がっているので、閣僚の顔ぶれを変えたところで変わらない」と批判している。この布陣で着実に実績を積み上げることができるかが窮地に立つ安倍政権の行方を左右することになる。