×

希望共同代表選 路線に相違…党分裂懸念も

2017年11月9日 18:12
希望共同代表選 路線に相違…党分裂懸念も

 希望の党の共同代表選挙に立候補した玉木雄一郎議員と大串博志議員は9日、公開討論を行った。

■路線の違いが改めて鮮明になった。

 憲法改正や安全保障関連法に対する姿勢といった党の基本路線で隔たりが大きい両候補。党の分裂を懸念する声もあがっている。

 大串博志議員「憲法9条に関する改正は不要だ、という考え方は明確にお伝えしたい」

 玉木雄一郎議員「憲法改正については9条も含めて、しっかりと議論すべきという立場です」

 安保関連法については、大串議員が「容認できない」としたのに対し、玉木議員は「法律を改善・見直ししていくのが現実的なアプローチだ」と述べている。

 また、野党の連携について、大串議員が「民進党、立憲民主党などと統一会派を目指す」と前向きな一方で、玉木議員は「まずは希望の党がしっかりと足腰を固めていく」と述べるにとどまっている。

■希望の党は、こうした路線を明確にして衆議院選挙を戦ったのではなかったのか?

 現状を見ると曖昧だったと言わざるを得ない。希望の党のある議員は「大串議員が主張していることは選挙で掲げた内容と全然違う。国民から、ぶれているようにみられる」と話している。

 一方、大串議員は、衆議院選挙で憲法9条の改正が必要だとか安保関連法を容認するとは公約していないとの認識を強調している。

 選挙戦は現状では玉木議員が優位に進めているが、党内からは選挙後に「対立が深刻化し、離党者が出るのでは」との声もあがっている。

 希望の党の行方を決める共同代表は、10日、所属国会議員53人の投票により選出される。