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日中首脳、北対応で連携深めることで一致

2017年11月12日 1:28
日中首脳、北対応で連携深めることで一致

 ベトナムを訪問している安倍首相は、日本時間の11日夜、中国の習近平国家主席と会談し、北朝鮮への対応について連携を深めていくことで一致した。

 安倍首相「北朝鮮への対応について、連携をさらに深めていきたい」

 習近平国家主席「(日中関係)改善の道において、まだやるべきことは非常に多い」

 会談で安倍首相は「北朝鮮への圧力を最大限高めることが必要だ」と訴え、両首脳は北朝鮮の非核化に向け努力していくことで一致した。しかし、日本の外交筋は「北朝鮮の話が本格化するのはこれからだ」とも話している。というのも、まずは領土や歴史問題で冷え込んできた中国との関係改善が喫緊の課題で、今回の会談もそこに重点が置かれた。

 安倍首相「習主席から『今回の会談は、日中関係の新たなスタートとなる会談であった』という発言がありましたが、私も全く同感でありました」

 関係改善に向けた取り組みとして両首脳は、日中韓首脳会議をできるだけ早く開催することで一致したほか、来年にも安倍首相と習主席が互いの国を訪問するプランも話し合った。

 また、安倍首相はこれから訪問するフィリピンで李克強首相との会談も予定。一度の外遊で国家主席と首相に会うのは異例で、関係改善に向けた本気度がうかがえる。

 北朝鮮包囲網を急ぎたい安倍首相。ただカギを握る中国から圧力強化に向けた具体的な協力を引き出すには、まだまだ時間がかかりそうだ。