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加計文書問題 官邸は確認に追われる

2018年4月10日 12:26
加計文書問題 官邸は確認に追われる

学校法人「加計学園」が愛媛県に獣医学部を新設する計画について、愛媛県の職員らが、今治市が国家戦略特区に提案する2か月前に当時の首相秘書官と面談したことをうかがわせる文書が残されていた可能性があることがわかり、愛媛県は事実関係を調査している。文書が残っていたことをめぐり、首相官邸は事実関係の確認に追われている。

文書には安倍首相の「案件」との記載があると取りざたされているだけに官邸には緊張感が漂っている。菅官房長官は会見で「関係省庁に確認させたい」と述べた。

菅官房長官「政府としてそのような文書は承知していません。また柳瀬元秘書官自身がそうした発言をすることはありえないと(コメントしている)。関係省庁に確認させたい」

また「総理案件」という言葉について政府高官は「向こうが勝手に言っているだけだろう。開校までのプロセスに問題はない」と語っている。

官邸関係者は「総理案件という言葉は聞いたことがないが、加計理事長という安倍首相に非常に近い方の案件が進められようとしているという話は聞いていた」と話している。

一方、野党側は獣医学部の新設が安倍首相主導だった疑いが強まったと攻勢を強めている。

立憲民主党・辻元国対委員長「総理の主導だったのではないかという疑いが濃厚になったというように思います。官邸の地獄のかまがあいたぐらいの感じでしょうか」

また、希望の党の泉国対委員長は「政権運営はもう断末魔の状況だ」と語っている。野党側は10日午後にも国会に柳瀬元秘書官を呼んで話を聞きたいとしている。