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米朝会談 日本政府は期待にじませつつも…

2018年6月12日 12:04

アメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長による史上初の米朝首脳会談が日本時間12日午前10時からシンガポールのセントーサ島で始まった。これまで敵対してきた両国の首脳は初めて対面し握手を交わした。日本政府の反応について、首相官邸前から富田徹記者が伝える。

日本政府は核・ミサイルに加え拉致問題進展への期待感をにじませつつも、予測が難しい2人の会談だけに、どこまで具体的な成果が出るのか注意深く見守っている。

菅官房長官「核・ミサイル、そして何よりも重要な拉致問題が前進する機会となり、北東アジアの平和と安定に向けて大きな一歩を踏み出す歴史的な会談になることを、強く期待している」

小野寺防衛相「今までの北朝鮮の過去の事案を考えれば、具体的な行動がしっかり確認できるまでは、決して気を許すべきではない」

政府関係者は、トランプ大統領が滞在を12日で切り上げることについて、「非核化や休戦協定などで何らかまとまる見通しがついたからではないか」との見方を示している。一方で、「あの2人のことだから何が起こるかわからない」などと、楽観できないという声も出ている。

また、拉致問題については、金委員長がどんな言及をするのか注目しつつも、「最後は日朝間で協議するしかない」という冷静な見方が大勢。

会談後には安倍首相がトランプ大統領から電話で報告を受けるほか、河野外相が13日から韓国を訪問し、アメリカや韓国の外相と今後の対応を話し合う予定。