新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府は「緊急事態宣言」を出すことも可能とする特措法改正案を１０日に閣議決定する方針だが、安倍首相は、「緊急事態宣言」を出す事態にはまだ至っていないとの認識を示した。

安倍首相「これはまだ、これはそういう（宣言を出す）事態ではございませんが、そうした最悪の事態をあらかじめに備えておく必要があるだろう」

安倍首相は、現状について「緊急事態宣言を出すに至るような、急速な感染拡大という事態に進むかどうかの瀬戸際」との認識を示した。また、イベントの自粛要請を延長するのかどうかは、近く専門家から示される新たな見解などに基づいて判断していく考えを示した。

その一方で、ある政府高官は９日夜、延長せざるを得ないとの見方を示している。

与野党は改正案を今週１３日に成立させることで合意しているが、立憲民主党などの共同会派は、「緊急事態宣言」によって国民の権利が制限されることも可能となるため、原則として国会の事前承認を求める方針。

さらに日本維新の会は、都道府県知事がイベントの中止を強制できるようにし、この命令による経済的不利益に補償措置を盛り込むことを与党側に提言した。