岸田首相は記者会見で、自民党のいわゆる裏金事件を受けた安倍派幹部らへの処分について、来週中にも行う考えを示しました。

岸田首相「来週中にも（安倍派幹部らの）処分が行われるようプロセスを進めていきたい」「厳しく対応していきたいと思っています」

岸田首相は、政治資金収支報告書に正しく記載しなかった安倍派幹部らの処分について、不記載の金額や役職、説明責任の果たし方などを総合的に判断して、厳しく対応する考えを示しました。

一方、不記載を続ける判断に関わっていたとの証言がある森元首相を今後、聴取するかについては、「誰を呼ぶのかは明らかにしない」と述べつつも、「政治責任を判断する上で、必要な聞き取りを行う」と聴取に含みを残しました。

岸田首相はまた、来月行われる衆議院の補欠選挙の前に、衆議院を解散する可能性について問われ、「先送りできない課題に、一意専心に取り組んでいく。それ以外のことを今は考えていない」と否定しました。

北朝鮮に対しては、「私直轄のハイレベルでの対応を行っていきたい」と述べ、拉致問題などの解決に改めて意欲を示しました。

一方、デフレ脱却に向けて「数十年に一度の正念場だ」と述べた上で、今年、物価上昇を上回る「所得」を実現することと、来年以降に、物価上昇を上回る「賃上げ」を定着させることを表明しました。