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天安門事件で中国に融和的姿勢~外交文書

2020年12月23日 10:07

外務省が外交記録の文書を公開し、1989年の天安門事件をめぐり、日本政府が中国に融和的な姿勢を取っていたことが明らかになりました。

公開されたのは、1989年に中国共産党が北京で民主化運動を武力で弾圧した天安門事件や、昭和天皇の大喪の礼などに関するファイル26冊です。

天安門事件について北京の日本大使館は、「軍部隊が行進し、学生・市民と対峙」などと緊迫した状況を報告しています。

一方で、政府が事件直後、「基本的には中国の国内問題で批判にも限界がある」、「西側諸国が一致して中国を孤立化へ追いやるのは得策ではない」、「制裁措置を取るのは逆効果」などと指摘しています。

別の文書では、「民主・人権といった価値観より、長期的・大局的見地を重視し、衝撃がなるべく小さくなるよう対処する」としていて、当時の中国への融和的な姿勢が裏付けられたかたちです。