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岸田総理、初の国会論戦「1億円の壁」には

2021年10月12日 0:32
岸田総理、初の国会論戦「1億円の壁」には

大金持ちになるほど税の負担が軽くなるといういわゆる「1億円の壁」問題について、岸田総理大臣は初の代表質問で野党からただされました。

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岸田総理大臣は、就任後、初の国会論戦に臨みました。質問に立った立憲民主党の枝野代表は、所得税の負担率が1億円を超えると低くなる、「1億円の壁」問題について追及しました。

立憲民主党 枝野代表
「金融所得課税の強化について、総裁選挙では、『1億円の壁』を打破するために見直しが必要であると言っていましたが、所信での言及がなく、テレビでは事実上否定してしまいました。いつまでにどうするのか、総理としての方針を具体的にお答えください」

岸田総理
「分配政策の優先順位、これが重要です。まず法人税について、労働分配率の向上に向けて、現在、1000億円規模の賃上げに積極的な企業への支援、これを抜本的に強化を検討する。ここからはじめていきたいと思います」

金融所得課税については、11日も踏み込みませんでした。

立憲民主党の辻元副代表は、甘利幹事長の過去の金銭授受問題を追及しました。甘利氏が独自に作成したとする調査報告書について─。

立憲民主党 辻元副代表
「甘利幹事長は、『しかるべきタイミングで公表する』と言っていたにもかかわらず、先週、『調査報告書は公表しない』と文書で表明されました。総理は幹事長に任命されるにあたり、(甘利氏の)報告書をご覧になって、確認されたのでしょうか」

岸田総理
「私自身は調査報告書を見ていませんが、政治資金の取り扱いについては、法令にのっとって行わなければならない。これは言うまでもありません。説明責任のあり方については、それぞれの政治家自身が自ら、判断すべきものである」

甘利幹事長の国会での説明についても、「国会が決めること」と述べるにとどめました。

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一方、次の衆院選で、東京8区からの立候補を発表していたれいわ新選組の山本太郎代表が11日夜、一転、立候補を取り下げることを明らかにしました。

れいわ新選組 山本代表
「大きなハレーションが起きた。東京8区ですでに活動し、支援してきた人々の声を受け止める。1番ご迷惑をかけたのは、立憲の予定候補者だった方、それをご支援されてきた方、その方々に心からおわび申し上げます」

れいわ新選組は、先月、野党3党と政策で合意し、小選挙区での候補者の一本化でも連携を図ることで一致していました。

東京8区からは立憲民主党の吉田晴美氏と共産党の上保匡勇氏が立候補予定で、立憲民主党の吉田氏の支援者からは山本代表の立候補表明に対し、「今までの積み上げを無視して、非常に混乱している」との声が上がっていました。

東京8区では、ほかに自民党の現職、石原伸晃元幹事長と日本維新の会の笠谷圭司氏が立候補を予定しています。

10月11日放送『news zero』より。