過去に4回税金を滞納し、差し押さえまで受けていた神田財務副大臣が13日、副大臣を辞任しました。事実上の更迭ですが、自民党内からは「遅すぎる」との声が上がっています。

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記者（財務省、13日午後3時半ごろ）
「説明はないんですか？」

副大臣室があるフロアで待つ記者たちを突破し歩き続けたのは、税金滞納問題で13日に財務副大臣を辞任した神田憲次氏です。

記者
「なんで説明しないんですか？」

自民党　神田憲次財務副大臣
「ちょっと待って…ちょっと1メートルあけてください」

エントランス近くで歩みを止めると、ようやく重い口を開きました。

自民党　神田憲次財務副大臣
「やはり、大事な大事な国会にご迷惑をおかけすることになることを避けたいと思いましたので。それは私の本意でもございませんし、きょう、副大臣の職を辞することで、鈴木大臣宛てに辞表届を提出したところであります」

辞任の理由を、来週から始まる補正予算案の審議に影響が出るのを避けるためだとした神田副大臣。

自民党　神田憲次財務副大臣
「これから先、政治家として説明責任は果たしてまいります。皆さんには大変ご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます」

記者
「資産公開については問題ないんですか？」

記者の質問には一切答えず財務省を後にしました。

自身が代表取締役を務める会社で、固定資産税などを過去4回滞納し、差し押さえまで受けていた神田副大臣。政府はもちまわり閣議をひらき、辞任を正式に決定。事実上の更迭となりました。

折しも今週は、国税庁が取り組む「税を考える週間」です。

子ども
「キッザニア税務署です。消費税を確認しにきました。」

子どもが税務署の仕事を体験できるイベントが開催されていました。

参加した小学生
「税のおかげで安心して過ごせるんだなってわかりました。」

“この税金”を4回も滞納していた人物が財務省の副大臣をしていたことについて、野党は…

立憲民主党 泉代表
「辞任は遅すぎる。当然であるけど遅すぎますね。適材適所といって、この54人の中に加えた総理の任命責任。これは当然問われますよね」

自民党の閣僚経験者からも「やっとか、遅すぎる」と、厳しい声が上がっています。

9月の内閣改造のあと、山田太郎文部科学大臣政務官、柿沢法務副大臣と、政務三役が相次ぎ辞任している岸田政権。

松野官房長官
「先日の文部科学大臣政務官および法務副大臣の辞任に続く今回の辞任について重く受け止め、国民の皆様の信頼を回復できるよう、足元の課題に全力で取り組んでまいりたいと考えております」

求心力が低下する中で、岸田政権にとって新たな痛手となっています。