×

「太平洋・島サミット」岸田裕子夫人が夫人外交で各国首脳の配偶者をおもてなし

2024年7月18日 22:10
「太平洋・島サミット」岸田裕子夫人が夫人外交で各国首脳の配偶者をおもてなし

「太平洋・島サミット」の最終日となった18日、岸田首相夫人の裕子さんが各国首脳の配偶者を「おもてなし」しました。

太平洋の18の国と地域の首脳らを招き、開催された「太平洋・島サミット」。18日、首脳宣言を採択し、閉幕しました。

首脳会合と同時に行われていたのは、首脳らの配偶者が参加したプログラムです。東京・港区にある迎賓館で行われ、8人の配偶者が参加しました。

主催した裕子夫人は「今回のプログラムを通じて、皆様との友情が深まれば」と挨拶しました。プログラムで参加者は、漆で絵や文様を描き、金粉などを付ける日本の伝統工芸、蒔絵(まきえ)を体験しました。

「配偶者プログラム」の狙いはどこにあるのでしょうか。

先月25日、事前準備を進める裕子夫人の姿が都内の工房に。どのようなデザインの文鎮に蒔絵体験をしてもらうかを決めていたのです。

裕子夫人は「金が引き立つ」として、漆塗りで黒を基調としたデザインのものを選びました。事前に体験してもらう工程も確認し、「きっと喜んでいただけるんじゃないかと思う」と語りました。

ある政府関係者は「首脳会合では外交の利害関係がぶつかる厳しい議論が繰り広げられる一方、配偶者プログラムでは日本文化にふれてもらうことで、国と国との関係強化に繋がれば」と狙いを語っています。

首脳会合最終日、18日。参加者たちは真剣な表情で、木製の文鎮に模様を描く蒔絵の体験をしていました。

裕子夫人は「皆さん、こだわったデザインとかを描いていらっしゃって楽しまれていたと思う」「やってよかった」と感想を述べました。

首脳会合で岸田首相は、中国が太平洋の国々に経済や軍事の分野で影響力を強める中、日本として島しょ国との関係強化を図りました。中国を牽制する狙いがあったとみられます。

配偶者プログラムの昼食会では、魚の料理でおもてなしをした裕子夫人。日程を終えた裕子夫人は「距離が近くなったという気がした」と振り返りました。

ある政府関係者は「首脳に直接アプローチするのはもちろんだが、相手国の配偶者の心をつかむことは、関係強化に非常に大きな効果がある」と話しています。