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真夏の車内、「放置」にご用心 最高で 79℃……危険なダッシュボード バッテリー発火も 小型扇風機も注意【#みんなのギモン】

2024年7月20日 11:49
真夏の車内、「放置」にご用心 最高で 79℃……危険なダッシュボード バッテリー発火も 小型扇風機も注意【#みんなのギモン】
夏休みシーズンを迎え、車で出かける機会も増えますが、車内にものを放置すると破裂や発火などの事故につながる恐れがあります。JAFの実験では、対策をしないとダッシュボードは80℃近くまで上昇します。小型扇風機も、乱雑に扱うと事故の危険があります。そこで今回の#みんなのギモンでは、「暑さの中放置…発火や破裂?」をテーマに、次の2つのポイントを中心に解説します。

●車内に放置 危険なモノ
●夏の“必需品” 雑に扱うと…

■夏休みへ…都心の最高気温は34.5℃

小野高弘(日本テレビ調査報道班)
「暑い中だからこそ起きかねない、物騒な話です。東京・渋谷は午後4時20分でも32.3℃です。19日日中の都心の最高気温は、34.5℃になりました。この日終業式で、20日から夏休みという児童生徒も多いのではないでしょうか」

鈴江奈々アナウンサー
「私の子どももまさに19日が終業式で夏休みが始まります。日中の暑さは危険なので、なかなか簡単に外に出るというのも難しい状況がこの先も続きそうですね」

■NITEによる実験映像で「発火」

小野解説委員
「夏休みに車で出かける人も多いですが、暑いさなかに車内に置きっぱなしにすると、とんでもない事態になるかもしれません」

「製品評価技術基盤機構(NITE)が行った実験映像があります。炎天下に止めた車のダッシュボードにモバイルバッテリーを置きっぱなしにしました。映像では変形し、煙が出て発火しました。炎の勢いが凄まじいです」

■3年前には鹿児島で事故が発生

小野解説委員
「こうした事故は実際に起きています。2021年8月、鹿児島県内で車内に置いていたモバイルバッテリー付近から出火し、製品そのものも周りも焼けました」

「この時はモバイルバッテリーを8年ほど使っていて、中のリチウムイオン電池が劣化していた可能性があります。さらに、高温の車内に置かれていたので異常に発熱して発火した可能性が考えられるということです」

「リチウムイオン電池を使っている製品は暑さや熱に弱く、バッテリーが発熱して、やがて発火する恐れがあるということです」

山崎誠アナウンサー
「夏場の車の中はとんでもない暑さになりますし、ダッシュボードにはつい小物を置いてしまうので、気を付けたいなと思いました」

■真夏の車内の暑さは?…JAFが実験

小野解説委員
「車内の温度に関して、JAFが実験をしました。何の対策もしない車、サンシェードを設置した車、窓を3センチ開けた車など、5台を並べて比べました。外の気温は35℃。晴れた日の正午から4時間、車内の温度の変化を測りました」

「エアコンをつけていたら車内の温度は最高でも27℃。窓開けは45℃、サンシェードは50℃でした。何の対策もしないと、ボディーが白なら52℃、黒なら57℃まで上がりました」

鈴江アナウンサー
「黒なので、より暑くなりやすいということですか?」

小野解説委員
「そうです。車内が57℃まで上がった黒い車のダッシュボードは79℃、車内が 52℃まで上がった白い車は74℃。車内でもダッシュボードの部分がとりわけ高温になりました」

忽滑谷こころアナウンサー
「危険な暑さですよね。日光も直接当たりますから、対策が必要だなと思いますよね」

■ダッシュボードに放置したスマホは?

小野解説委員
「熱くなるダッシュボードにものを置いてみた、JAFの実験もあります。サンシェードなどの対策をしていない車のダッシュボードに、クレヨン、フライパンと生卵、スマホ、ライターを置きました」

「結果は怖いものでした。クレヨンは1時間20分ですべての色が溶けて流れ出しました。生卵は約2時間で白く固まり、スマホは高温に耐えられず一時的に使用不能になりました。ライターは2~3時間でケースにひびが入り、ガスがすべて抜けました」

鈴江アナウンサー
「ダッシュボードに置かなかったとしても、買い物で車内にものを置いておくことはあります。生ものは気にしていましたが、そうではないものも含めて気を付けたほうがいいですね」

■真夏の車内に放置してはいけないもの

小野解説委員
「真夏の車内に置きっぱなしにしてはいけないものがあるとして、中古車販売などを行うガリバーが、例を挙げています。スマホやデジカメなどの精密機器は、故障やバッテリーの発火といった恐れもあります。乾電池は、暑さで液漏れや発火の可能性もあります」

「プラスチック製品だと、カゴや芳香剤が溶けてしまうかもしれない。化粧品は品質が悪化する可能性もあるということです。ガスライターやスプレー缶については、日焼け止めや冷却のスプレーを置く人がいますが、爆発する可能性もあるそうです」

刈川くるみキャスター
「化粧品のリップを何度も車内で溶かしたことが実際にありますし、虫よけスプレーなどは車で行くレジャーの必需品なので、気を付けたいなと思いましたね」

小野解説委員
「また、炭酸飲料は車内で温度が上がると炭酸ガスが膨張し、ペットボトルの変形や破裂につながります。膨らんだペットボトルのふたを開けたらふたが飛んできて、まぶたに当たって腫れてしまった、という事例もあります」

「メガネや吸盤といった透明なものは、これがレンズになって太陽光を 1 点に集めます。学校の理科の授業でやったと思いますが、『収れん火災』を引き起こす場合があります」

「これは車内に限らず家の中で直射日光が当たる場所でもあり得ます。消費者庁によると、2010~2020年に収れん火災の疑いがある火災が20件起きています」

山崎アナウンサー
「身近にあるものですし、吸盤となると(使っているものの)範囲が広いので気を付けていきたいですね」

■小型扇風機に強い衝撃が加わると…

小野解説委員
「続いては、夏の“必需品”について。小型扇風機、暑いと皆さん使っていますよね。これを雑に扱うと、思わぬ事故につながる可能性があります」

「NITEが注意を呼びかけています。小型扇風機を落とすなどして強い衝撃を与えてしまい、中のリチウムイオン電池が破損した状態で使うと、破裂や発火につながる恐れがあるといいます」

忽滑谷アナウンサー
「街中でも、首にかけたり顔の近くで使ったりしている方もいるので、怖いですね」

小野解説委員
「毎日持ち歩く時にカバンにポーンと投げ入れたり、ベビーカーにつけていてお子さんが落としてしまったりすることもあるかもしれません」

「もし強い衝撃を与えてしまったら、注意すべき現象があります。充電が行われない、充電中にこれまでよりも熱くなった、不意に電源が切れたといった異常がないかチェックしてください」

「異常があれば直ちに使用をやめ、買った店や製造元の修理窓口に相談してほしいということです。夏、暑い中でついものを放置したり、乱雑に扱ったりすると、危険が身に降りかかる可能性があります。そういうことも念頭に置いていただければと思います」

(2024年7月19日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)

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#みんなのギモン

https://www.ntv.co.jp/provideinformation/houdou.html