なぜ?学校のプール授業で "日焼け止め禁止" 母親「子どものために使用を認めてほしい」【#みんなのギモン】
梅雨が明け、本格的に到来する夏のシーズン。多くの学校では、プールの授業が始まっています。しかし、私たちの元には、学校のプールの授業で、日焼け止めの使用が禁止されていることに疑問を持つ母親からの声が寄せられました。なぜ、学校のプールの授業で禁止されているのでしょうか?取材しました。(日本テレビ調査報道班 及川光昭)
■母親「“日焼け止め”なぜ禁止なのか…」
「子どもが通っている学校のプールの授業では、日焼け止めの使用が禁止されています。なぜダメなのか疑問です」
こう話すのは、都内の中学校に通う子どもの母親です。
母親によりますと、この学校では、屋外のプールで授業が行われ、暑い日でも日焼け止めを使ってはいけないと話します。
中学生の子どもを持つ母親
「先日、38℃を超える日もあり、外を歩くだけでジリジリと痛みも感じるような中、学校のプールで肌をむき出しの状態で日焼け止めを禁止するのは、学校の対応としていかがなものでしょうか…」
さらに。
「昔と暑さが違います。時代にあった対応をしていただきたいと思います」
母親は、子どもの日焼けや、熱中症対策のために、日焼け止めの使用を認めてほしいと話します。
■学校「日焼け止めを使うとプールの水が汚れる」
なぜ、学校は“日焼け止め”の使用を禁止しているのでしょうか?
日本テレビの取材に対し、学校を管轄する教育委員会は。
教育委員会の担当者
「プールの授業のルールについては、それぞれの学校が決めています。この学校では、ラッシュガードの着用は認められていますが、日焼け止めの使用については『生徒たちが日焼け止めを使うと、プールの水が汚れてしまうため禁止している』と聞いています」
教育委員会によると、学校の一部の教員が水質に影響がないよう、日焼け止めの使用をやめるよう指導していたといいます。
■日本小児皮膚科学会「耐水性の日焼け止めは “水質に影響ない”」
では、日焼け止めを使うと、プールの水質に、どう影響があるのでしょうか?日本小児皮膚科学会は、プールの授業は「最も肌を露出し、紫外線の影響を受けやすいので対策は重要」とした上で。
日本小児皮膚科学会
「プールの水質汚濁が懸念されていますが、耐水性の日焼け止めを使用しても、汚濁されないことは複数の実証実験で明らかになっています」とし、プールの授業で、日焼け止めの使用を許可するよう求めています。
また、日本小児皮膚科学会は、「不必要に過剰な紫外線に曝露されることにより、健康にさまざまな悪影響が生じます。子どもの時から適切な紫外線対策を行うことは、生涯にわたり、健やかな肌を保つために大切な生活習慣の一つ」だと指摘しています。
子どもの肌を守る“日焼け止め”。学校では認められているのでしょうか?日本学校保健会の調査によりますと、日焼け止めクリームの使用を禁止している学校は、全国の小・中学校で約3割。また、高校では約5割にのぼっています。
日本テレビに寄せられた、学校の日焼け止め禁止のルール。私たちの取材に対し、冒頭の中学校を管轄する教育委員会は「日焼け止めの使用について学校の状況を把握し、今後、検討していきたい」と話しています。
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