“手りゅう弾”訓練中の死亡事故 原因は防護壁から離れていたため
手りゅう弾を投げる訓練中に隊員1人が死亡した事故について、陸上自衛隊は、調査結果を発表しました。
この事故はことし5月、山梨県にある陸上自衛隊の北富士演習場で、手りゅう弾を投げる訓練中に投げた手りゅう弾が爆発した際の破片が首に当たり、指導していた隊員1人が死亡したものです。
調査結果によりますと、規定では、手りゅう弾を投げた後、安全のための防護壁の内側の壁に最も近い場所に壁に隠れるようにしゃがんでいなければなりませんが、死亡した隊員は、防護壁の内側にいたものの、前方の壁からおよそ3メートル離れた位置にしゃがんでいたということです。
このため、防護壁をこえた手りゅう弾の破片が当たってしまったということです。
隊員がいた部隊では、指揮官も含めて「防護壁の中でしゃがんでいればいい」という誤った認識が共有されていたということです。
陸上自衛隊が全国の部隊を調査したところ、ほかの一部の部隊でも同じような誤った認識を持っていたということです。
陸上自衛隊は、教本をわかりやすく改めることや、指導の徹底などで再発防止を図ると発表しました。