トランプ氏支持率、バイデン大統領を2ポイント上回る 銃撃事件後の世論調査
トランプ前大統領の銃撃事件の後、バイデン・トランプ両氏の支持率に変化はあったのか。世論調査の結果が明らかになりました。
◇
調査会社のイプソスとロイターは16日、トランプ前大統領の銃撃事件後に行われた世論調査の結果を公表しました。支持率はトランプ氏が43%に対し、バイデン大統領は41%で、トランプ氏のリードは2ポイントにとどまりました。
ロイター通信は「トランプ氏のリードは小幅にとどまり、銃撃事件は有権者の考えに大きな変化をもたらしていない」と分析しています。
一方、銃撃事件を受け、「この国は制御不能に陥っている」と回答した有権者は80%に上っています。さらに、共和党を支持する人の65%が「トランプ氏が一命を取り留めたのは神の摂理」だと回答しています。
■支持率に大きな変化なし その理由は?
森圭介キャスター
「この銃撃事件というのはトランプ氏に追い風になるという声もありましたが、支持率を見てみるとそうでもないと考えた方がいいんでしょうか?」
日本テレビ 小林史国際部長
「たしかにトランプ氏の支持者はますます結束を固めて、寄付金などもさらに集まっているというのは事実です。ただ、もともとのトランプ支持者以外の人々に今回の事件が影響しなければ、支持率にはあらわれてこないわけです」
「実際、これまでを振り返ってみましても、トランプ氏が起訴されたり有罪評決が下っても支持率には影響しなかったし、逆にバイデン大統領が討論会で惨敗したり、ゼレンスキー大統領をプーチン大統領と言い間違えた時も、支持率そのものはほぼ動かなかったです」
森キャスター
「となると支持層、支持率というのは簡単に大きくは動かないと考えていいんですか?」
小林国際部長
「そうなんです。それだけ今のアメリカ社会というのは分断・二極化が進んでいて、それが固定化してしまっているということのあらわれだと言えます。一方で、今のアメリカでは民主党、共和党、どちらも支持しない、いわゆる『無党派層』と呼ばれる人たちが、実は全体の半数近くに上っていて、この無党派層をどれだけ取り込めるかが最終的な選挙の勝敗を分けます。今回の事件はこうした無党派層を大きく動かす結果には至ってないと言えます」
「選挙の投開票までまだ4か月近くあります。今後、バイデン大統領が撤退して新たな候補が出てくる可能性もないとは言い切れず、先は見通せないのが現状です」