河野太郎デジタル相が26日午後、自民党総裁選挙への出馬を正式に表明しました。3度目の総裁選に挑む河野氏。「news every.」への生出演で意気込みを語りました。

26日午後2時…

河野デジタル相
「河野太郎です。自由民主党の総裁選挙に出馬いたします。次の総理大臣たる自由民主党の総裁を選ぶ選挙で、世界の形をしっかりと議論しなければならない総裁選挙だと思っております」

キャッチコピーは「有事の今こそ、河野太郎」。出馬を表明した河野デジタル相が繰り返したのは、「実績」という言葉でした。

河野デジタル相
「『改革』と言うのは簡単です。しかし、大事なのは傷だらけになりながらも改革をとことん進めていく、そういう強い意志があるのか。そして、やるべき改革をやった実績があるのか。そこが問われるんだと思います」

ワクチンやマイナンバーカードなどの政策について「批判もあったが前に進めてきた」と訴えた河野氏。主な政策の柱として外交・安全保障や党改革を掲げました。

「政治とカネ」の問題については…

河野デジタル相
「私は、けじめをつけて前へ進もうということを常々、申し上げてまいりました。不記載になってしまった金額を返還することで、けじめとして前へ進んでいきたいというふうに思っております」

政治資金収支報告書に不記載があった議員に対し、同じ金額を返納するよう求めるとしました。そして…

河野デジタル相
「一旦けじめがつけば、あとは自由民主党の候補として国民の審判を総選挙で仰ぐということになるのではないかと思います」

河野氏は1996年に初当選（当時33歳）。政治家一家の生まれで、父は自民党総裁を務めた河野洋平氏です。歯に衣（きぬ）着せぬ発言で知られる河野氏は、新人議員の頃から…

──親子2代の（議員）バッジになりますけど？

河野氏（当時33歳）
「だからなんだっていうのが僕の正直な感想です。河野太郎は1人しかいませんから」

今と変わらぬ“河野節”をみせていました。

河野氏の強みは豊富な閣僚経験です。英語が堪能なことでも知られ、2017年には外相。2019年には防衛相など重要閣僚を歴任し経験を積んできました。

河野デジタル相
「だからこそ、今この世界の形を議論する。そして、日本としてその議論を実際に実行に移し、世界を引っ張っていくことができると思っております」

3度目の挑戦となる総裁選。河野氏は所属する麻生派を中心に支持を広げたい考えですが、脱派閥の総裁選となる中、派閥に残ったことで党内からはこんな声も挙がっています。

自民党議員
「麻生派から離脱しなければ支持できない」

26日、「news every.」に生出演した河野氏は…

河野デジタル相
「実際にそう（支持できないと）言われたことも今回あります。大事なのは今、私がどこかの派閥に所属しているかどうかではなくて、次の新総裁が決まった時に次の人事に派閥、あるいはなにがしかのグループが影響を及ぼさないことが大事なんだ」

これまで世論調査で次の首相候補として上位の常連だった河野氏。ただ、最新の世論調査では石破元幹事長や小泉進次郎元環境相らに続いて4位となっています。

この結果については…

河野デジタル相
「政治家として将来必要になるモノを今お願いをしなければならないと思って仕事をやってきた結果、（自分の）支持率が少し下がった。総裁選挙の中で私の考えをしっかりと訴えて、『やっぱり河野太郎しかない』と国民の皆様に言っていただけるようにしていきたいと思っています」

こうした中、26日午後5時ごろ…

林官房長官
「多くの声が『立つべし』ということですから、それを踏まえてしかるべく判断したい」

同じ岸田派の議員らと会談した林官房長官。台風が接近していることなどから、出馬表明の時期について慎重に検討を進めています。

乱戦模様の“ポスト岸田”レース。来週には茂木幹事長が正式に出馬を表明する方向で調整しています。