譲れない戦い 夏の参院選へ 各党それぞれの思惑は…
今回はそれぞれの思惑で動く各陣営の現状を追いました。
年が明けた先月中旬。
宮本周司 参議院議員:「ありがとうございます」
ベテラン県議が開いた新年互礼会に姿を見せたのは自民党の現職宮本周司 参院議員。
宮本周司 参議院議員:「中小企業にも小規模事業者にもしっかりと道徳をもって配慮のある経済政策を我々はこれからもしっかりとやっていき、この小松から石川が元気を取り戻していく」
3年前の参議院補欠選挙で全国比例から選挙区に転身した能美市出身の53歳。
この夏での再選を目指しています。
宮本周司 参議院議員:「目の前の能登の復旧復興石川の取り込み政治改革も含めて目の前のことをしっかりやって夏の参議院選挙に向かっていきたい」
石川は、全県1区の1人区。
6年前の参院選ではその1人区の大半を自民党が押さえて圧勝しており、次も勝敗のカギを握るとみられています。
3年前、現職の辞職に伴う補欠選挙で圧勝した宮本氏ですが次は、本選。
与党で過半数割れした衆院選後の国政選挙ともあって譲れない戦いとなりますが不安材料となるのが収支報告書の不記載問題です。
佐々木紀 衆議院議員:
「深い反省の上に立って、これから政治改革取り組んでいくということなんだろうと思いますので石川県にとっても大事な時ですから国会議員団を含めて結束して頑張っていきたいと思います」
自民党の組織力を生かしながら夏の再選に向け石川への思いを訴える宮本氏。
宮本周司 参議院議員:
「能登も大変です。石川県も大変ですでも、その大変なことを受け止めながらも、でもふるさとを取り戻すんやこの夏も強く覚悟を決めて臨んでいきたいと思っております」
一方の野党はそれぞれ独自候補の擁立に向け動いています。
野党第一党の立憲民主党。
自民党が少数与党となった中で行われる夏の戦いをチャンスと捉え、勝てる候補の擁立に向け水面下で調整しています。
近藤和也 衆議院議員:
「やはり皆様の思いに寄り添える候補者がまずは第1ですね時期的にはもうあと5カ月ぐらいなので、やはりある程度知られているということも大事なのかなとは思いますので、そこは焦りがないかといえば嘘だと思ってます」
知名度がある候補者を擁立したいと語る県連代表の近藤氏。
近藤和也 衆議院議員:
「1人区を制するには他党との連携も注目されますが国民民主党さんとは同じような枠組みの中でやり続けていきたいと思っていますし、社民党さんともある程度は歩調を合わせてやってきていますので、ご理解をいただいていただきたい」
まずは独自候補の擁立を第一に連携の枠組みを検討していく考えです。
そして、衆院選で躍進した国民民主党。
手取りを増やす政策などを訴え国会でも存在感を示すなか今月中旬玉木衆院議員が石川を訪れました。
玉木雄一郎 衆議院議員:
「幸いにも1500人の(候補者の)公募が来てます。でもね、よく選ばないといけないので皆さんの期待に応えていく闘いを夏の参議院選挙ではしっかりやっていきたい」
衆院選では石川1区の小竹凱氏が比例復活を果たすなど存在感を示しましたが全国的には候補者が足りず獲得した比例の3議席を他党にあけ渡しました。
小竹凱 衆院議員:「候補者が少ないことによって譲ってますから、そういったことがないようにですね、受け皿をしっかりと用意していきたいというふうに思っています」
他党との連携よりも今は必ず独自候補を擁立すると陣営も意気込みます。一方、収支報告書の不記載問題を批判し自民党の政治を変えると訴える共産党。
政権交代の絶好のチャンスと野党共闘を視野に独自候補の擁立を目指します。
秋元県委員長:「自民党政治を大きく変えていくには、市民と野党の共闘というのが大変大事な軸になりますので、その立場を1貫して持ちながら、ただそれ待ちになってもいけないというふうにも思っていますので、独自候補の擁立に向けた努力は同時並行で進めていくというふうにしたい」
参院選を巡っては参政党から石川第2支部の副支部長で能美市出身の主婦、牧野 緑 氏も出馬を表明しています。
牧野 緑氏:
「皆しんどくて頑張れない状態になっている。この今の社会をどうしたら良くできるのかと日本全体がしんどくなって元気がないこと自体、課題かなと思っています」
与党の単独過半数の維持が焦点となる夏の戦い。
それぞれの党の動きが今後、加速していきます。