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モーリシャス沖貨物船座礁 スマホ“電波受信”沿岸近づき航行か 運輸安全委が分析公表

2022年6月30日 10:06

2020年、インド洋のモーリシャス沖で日本の貨物船が座礁した事故で、国の運輸安全委員会は、船がスマートフォンの電波を受信するために沿岸に近づけて航行を続けたことなどが事故原因と考えられるとの分析を公表しました。

この事故は、2020年7月、モーリシャス沖で貨物船「WAKASHIO」が座礁し、 大量の重油が流出したものです。

事故原因の究明を進めていた運輸安全委員会はこの船が、モーリシャス島の詳細な海岸線などが書かれた海図を入手していなかったうえ乗組員がスマートフォンの電波を受信するために船を沿岸に近づける針路で航行を続けたことが座礁につながったと考えられるとの分析を公表しました。

再発防止策としては、「当該の海域の詳細が記載された海図などを事前に入手し私的な事由で陸岸などに接近する行動をとらないこと」が必要であると考えられるとしています。

また、調査の過程で、乗組員の誕生会に参加するため当直の適正な人員が配置されていない時間があったことや船の管理会社や運航会社が予定の針路を離れていても注意喚起できる体制になかったことなども明らかになっています。