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【特集】ボディビルで世界へ 工場で働きながらトップを目指す 31歳の女性にカメラが密着 《新潟》

2024年8月11日 18:00
【特集】ボディビルで世界へ 工場で働きながらトップを目指す 31歳の女性にカメラが密着 《新潟》

新潟市内の工場で働きながらある競技に取り組む女性がいます。
彼女が取り組むのは鍛え上げた肉体の美しさを競う、ボディビルです。

職場の人たちの応援を受け日本一、そして世界を目指す姿を追いました。

◆会社では部長の仕事

鈴木果奈さん。新潟市西蒲区の工場で働く31歳です。

彼女が働く、内山熔接工業。
金属加工を中心に多くの有名企業の製品を扱う、新潟が誇る“ものづくり企業”です。

鈴木さんは部長として、生産管理の仕事を任されています。

◆もう1つの顔はボディビルダー

そんな鈴木さんが持つ「もう1つの顔」。
それは……鍛え上げられた全身の「筋肉美」を競う、ボディビルの選手なのです。



◆重さ50キロも軽々と

この日は背中のトレーニング。

重さ50キロの「ラットプルダウン」を軽々と持ち上げます。

◆片手でも

そしてこちらは「ラテラルロー」。
なんと、片手で40キロのウェイトを持ち上げているのです。

◆昼休みに同行

鈴木さんのトレーニングは食事でも……。

工場内にある、カフェテリアです。
ひと月500円で食べられるという豪華なランチに、社員は舌鼓を打ちます。

この日のメニューは鮭のフライや鴨南蛮うどん、そして中華丼とおいしそうなものばかり。
同僚と昼食を取る彼女の食事はというと……

【鈴木果奈さん】
「ほぼ(毎日)、一緒です。鶏むね肉、ブロッコリー、そしてオクラ、ゆでたまご、そしてご飯」
「意外と慣れます」

【鈴木さんの同僚】
「私は無理です……もっとひどい時はひどい!イモだけとかね」

【鈴木果奈さん】
「ご飯がイモに代わる……カボチャだけとか……お米を食べなくなる!」

筋肉のために、徹底した食事管理をしていました。

◆ボディビルの大会で優勝も

2022年7月、新潟で開催されたボディビルの大会で、優れた筋肉を披露し、初優勝。

その勢いで11月に行われた全国大会「ジャパンプロ」でも、初出場で5位に入賞。
華々しいデビューを飾りました。

◆上司の反応は

ボディビルの世界で活躍する鈴木さんについて、内山熔接工業の内山常務は……。

【内山熔接工業 内山直人常務】
「正直、最初に聞いた時は驚きしかなかった。今回こそはチャンピオン目指してがんばってもらいたいが、どうしても試合が近くなるとピリピリし始めるので、彼女ができないことがあれば、私のほうでフォローしていきたいなと思います」

隣の席で働く同僚、笠原さんは……。

【同僚の笠原さん】
「結果残せるだけの実力があるみたいなので楽しみですよね」

同僚からの応援。その思いは「鈴木さんのファン」そのものです。

【鈴木果奈さん】
「仕事を休んでまで行く日もあるので、申し訳なさもあるので、やってやりましょう、頑張りましょうと(同僚の応援が)モチベーションになっています。結果を残して帰りたいという思いがある」

◆幼いころから活発

三条市に在住の鈴木さんは3きょうだいの末っ子として誕生。
小さい頃から活発な子どもだったといいます。

中学時代は陸上部に所属していましたが、高校以降は部活動をすることなく、普通の学生生活を送っていました。

いまから7年前、あるきっかけで、ボディビルの世界に興味をもちます。

【鈴木果奈さん】
「地元の後輩が別のボディコンテストで新潟大会で優勝したとSNSで見たんです。趣味でジムに通ってた時期もありましたが、筋肉の大会があるとは知らず、後輩がきらきらしているのが羨ましくて……顔がかわいいのに体がバキバキの人が輝いている姿を見て、そこから興味を持ったのが始まりだったと思います」

「ボディビル」の世界で活躍する娘の姿を、母・道代さんは……。

【母の鈴木道代さん】
「ジム行って鍛えているんだなあと、まさか大会に出るとは思わなかった。体を動かすのが小さいころから好きなんです。上に兄が2人いるのでその中でもまれてたくましくなったと思いますね」
「やりたいことやって、本人が幸せなら、私にとっても幸せなこと……私にできるのは掃除と洗濯と、鶏むね肉の買い物……大量消費なんでね」

【鈴木果奈さん】
「母が支えです……母が家事全般をやってくれるので競技に専念できるので感謝しています」

◆トレーニングは独学

仕事を終えた鈴木さん。
向かうのは、地元のトレーニングジムです。

ボディビルを始めて、4年。トレーナーを付けることなく、自分の力だけで、トレーニングを積みます。

おととし、新潟での大会で優勝したことがきっかけとなり、その年の秋にプロになった鈴木さん。

プロになったことで、アマチュアでは出場できなかった国際大会に出場することが可能になりました。

しかし、プロとして挑戦した去年。トレーニング中のケガが原因で、思うような結果を得ることができませんでした。

【鈴木果奈さん】
「勢いで行けるかなと思っていたのが、現実は世界の壁は髙かった……全然足元にも及ばない結果だったのは実際悔しくて、去年についてはいい思い出ではなかった」

鈴木さんが目指しているのは、世界。
筋肉の量や形をより極めていかなければいけません。

さらに、ボディビルには、ほかにも磨かなければいけない要素がありました。

【鈴木果奈さん】
「ポージングも重要。筋肉の大きさ以外にもポージングが重要になってくるというのもプロになって思い知らされたというのもあるので、課題はポージングの練習量。筋トレ以上にことしはポージングもきちんとやっていこうかと」

鈴木さんの、夢への挑戦。第一関門は、11月に東京で行われる「ジャパンプロ」。
日本全国から、世界を目指すプロが集まる大会です。

【鈴木果奈さん】
「夢は海外に行って、海外の選手と並ぶこと。一番いいのは表彰台の真ん中に立ってオリンピアのカードを持ち上げている姿を見せられたらいいですが、せめて結果で勝ちたいと思っています」

(2024年8月6日放送「夕方ワイド新潟一番」より)

最終更新日:2024年12月11日 17:06
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