「コンビニ富士山」また“迷惑・危険行為” 雪化粧で観光客押し寄せ…
コンビニの上に富士山がのったように見えると有名になった「コンビニ富士山」。一時、撮影者のマナー違反が問題となりましたが、富士山が雪化粧したいま、再び車道に飛び出すなどの危険な行為も見られています。
◇
「コンビニ富士山」。今年、新語・流行語大賞にノミネートされた理由は、コンビニの屋根の上に世界遺産の富士山がのったように見えるとSNSで話題になったから…、だけではありません。
写真を撮るために集まる観光客の“マナー違反”と、町があの手この手で講じた、数々の対策。
台湾から来た観光客
「数か月前は、大きい黒い幕で隠されていたのを覚えています」
近隣住民
「問題になっての(新語・流行語大賞)ノミネート。もうちょっといいイメージで入りたかった」
町は5月、路上に集まる人を減らすため、富士山が見えなくなる高さ2.5メートルの黒い幕を、路上に設置。ところが、わずか1週間ほどで幕に穴が開けられる事態に。
7月には、より編み目が細かく丈夫で、景観に配慮した「茶色い幕」に交換。8月、台風7号の対策のため3か月ぶりに幕を取り外すと、大きな混乱がなかったことから“幕がない”状態を試験的に続けていました。
しかし4日に訪れると、歩道は大勢の観光客で埋め尽くされていました。冬になり、雪化粧した「コンビニ富士山」が見えるためか、幕がない路上は危険な撮影スポットに逆戻り。
警備員が、写真を撮りに来た人を午前10時から数えたところ、たった40分ほどで…
警備員
「いま123人になってるよ。天気良ければ(1日)1000人ぐらいいっちゃうんじゃない?」
人が増えれば、警備を休む間もありません。
警備員
「次(渡る時は)横断歩道ね」
「危ない危ない」
「おーい! そこダメ!」
車道への危険な飛び出しが絶えません。車道に出て、車とスレスレの距離で撮影する人まで。地域住民には大きな迷惑がかかっています。
近隣住民
「ヒヤリとすることはある。運転してて(観光客が)信号無視したり。そんなことやってると、そのうち交通事故があると思う」
この路上を通りたいのに通れず、“遠回り”を余儀なくされる人も。
近隣住民
「よけてくれないでしょ。こっちからこう、くるっと回る。毎日富士山がきれいでしょう、富士山ばかりうつしてる」
振り出しに戻った“マナー違反”。町は、横断歩道の色を白と緑に変更して目立たせ、コンビニと車道の間に柵を設置する方針です。幕を再び設置することは、現状考えていないということです。