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感染者“初の3万超”3回目接種の前倒しも

2022年1月18日 21:37
感染者“初の3万超”3回目接種の前倒しも

18日、大阪では過去最多の5396人、東京では5185人の新型コロナウイルスへの感染が確認されました。全国感染者数が3万人を超え、過去最多を更新する中、政府は東京など1都12県についてまん延防止等重点措置を適用する方針を固めました。

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歯止めがきかないオミクロン株の感染拡大。急増する感染者数に街の人は──

「感染がすごいなと、増えていってる」

「一気に増えたなって、ここまでになるとは思ってなかった」

18日、新たに5396人の感染が確認された大阪府。これまでの3760人を1600人以上も上回り、過去最多となりました。おそれていた“感染爆発”が現実のものになってきました。

18日も各地で相次いだ過去最多の感染者数。兵庫県で1645人、福岡県では1338人など、すでに16府県で過去最多を更新しています。

そして東京では、火曜日としては過去最多となる5185人の感染が判明。5000人を超えるのは、去年8月21日以来、約5か月ぶりのことです。また、病床使用率は23.4%となり、まん延防止等重点措置の国への要請を検討する基準の20%を、17日に続き超えています。

その東京を含む1都3県は17日、政府に対し“まん延防止”を要請しました。18日、その内容について問われた小池都知事は──

小池都知事
「病床の確保・社会活動を止めないという2つの命題がありますので、それらを可能にできるように、一都三県連携して対策を決めていきたい」

具体的な措置の内容については言及しませんでした。

ただ、1都3県では足並みをそろえたいとしていて、飲食店での酒の提供制限や営業時間の短縮などを検討しているということです。

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東京・練馬区で18日午前7時すぎ、ケースいっぱいのビール瓶や酒だるを積み込んでいたのは都内の酒店。年明けまでは、コロナ前の売り上げまで戻ってきていたといいますが──

秋山・秋山裕生常務取締役
「この1週間、(感染者数が)1000人超えてきたあたりから、厳しくなってきている」

感染者数の急増とともに、飲食店から酒などの注文が減ってきているといいます。さらに追い打ちをかけるのが“まん延防止”。酒の提供自粛が頭をよぎります。

秋山裕生常務取締役
「『またか』ですけど、しょうがないところ。(酒の提供が)午後10時までなのか、午後8時までなのか、徹底的にシャットアウトされるのか興味がある。早めに(“まん延防止”の)内容を示していただきたい」

まん延防止の内容次第では、配達の回数やスタッフを減らさなければならないといいます。

その“まん延防止”は18日現在、沖縄、広島、山口の3県に適用されていますが、複数の政府関係者によると、政府は、東京や神奈川、愛知など、1都12県に適用する方針を固めました。期間は、21日から3連休の終わる来月13日までで、19日に対策本部で正式決定する方針です。

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NNNのまとめでは、18日、全国で新たに3万512人の感染が確認され、1日の感染者数として最多だった、去年8月20日の2万5990人を大幅に超えています。

初の3万人超えとなる中、都内の発熱外来を設けるクリニックでは──

ひでまる救急クリニック 市丸秀章院長
「発熱外来の人数が、目に見えて増えたなという印象。正月の連休明けぐらいから一気に受診者数が増えて」

先月は、1日5人程度だった患者が、年明けから一気に増え、今週は1日40人ほどになりました。3割以上の患者が陽性になる日もあるといいます。さらに、これまでにはなかった「子供の感染拡大」という特徴もあるといいます。

ひでまる救急クリニック 市丸秀章院長
「お子さんがみられているケースが多いですね」

「(子供の)陽性の数、陽性率が上がっています。(子供が感染して)家庭内クラスターを起こしている例が今回、多いかな」

東京都によると、今月1日には6人だった10歳未満の感染者は増え続け、18日は406人と約68倍になりました。

ひでまる救急クリニック 市丸秀章院長
「(子供は)当然ワクチン打っていない年齢ですので、感染のリスクは高い」

その子供へのワクチン接種について、厚労省は20日にも専門部会を開き、5歳~11歳の子供を対象にしたワクチン接種を承認する見通しです。

急がれるワクチン接種。東京・江東区では、18日から3回目接種が始まりました。モデルナワクチンを使用し、対象は去年6月19日までに2回目を接種した65歳以上の高齢者です。

3回目接種した人
「早めにやったほうがいいんじゃないかと、3回目、今騒いでいるから」

3回目接種した人
「やっぱりほっとしますよね。かなり人数が増えているのでね、オミクロン株。少しでも早くということで、前倒しの情報聞いたので」

江東区では当初、来月6日から開始する予定でしたが、政府の方針を受け、前倒ししたといいます。

江東区ワクチン接種管理担当 根本将司課長
「今週いっぱいは定員埋まっておりますので、区民のみなさまが、一刻も早くワクチンを打ちたいと改めて認識しました」

区では在庫に限りがあるため、ファイザーの希望者にもモデルナでの3回目接種を検討してほしいとしています。