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2号機で単発的な核分裂の可能性~保安院

2011年11月3日 2:27
2号機で単発的な核分裂の可能性~保安院

 福島第一原子力発電所2号機で、核分裂反応が起きていたことがわかった。経産省の原子力安全・保安院は2日夜の会見で、単発的な核分裂の可能性が高いと説明している。

 2号機では先月28日、格納容器内の気体を吸い出して放射性物質を除去する装置が取り付けられた。2日にこの装置で採取した気体から、核分裂反応が起きた時にできる「キセノン133」と「キセノン135」が検出されたという。東京電力は、2号機で最近、一時的に核分裂反応が起きたとみて、核分裂を止める効果があるホウ酸水を注入した。

 細野原発相は2日夜、「温度も含めてデータは安定しておりますので、これまでの状態と変わっておりませんので、新たな状況が出てきたというわけではありません」と述べ、連続的な核分裂状態(臨界)になった可能性を否定している。

 保安院は「核分裂が一定の割合で起こっているが、臨界状態というようなものではない」と述べ、単発的な核分裂が起きた可能性が高いとした上で、一時的に小規模な臨界が起きた可能性も否定できないとして、今後、詳しく調べることにしている。