厚生労働省の検討会は、美容医療を行うクリニックなどに対して、安全管理の実施状況を年に1回都道府県などに報告するよう義務づけることなどを盛り込んだ報告書をとりまとめました。

美容医療は現在、ほとんどが公的医療保険を使えない「自由診療」で、金額や診療内容の妥当性を審査する制度はないほか、美容医療についての相談件数は、2023年度には、5500件を超えていて、相談は増加傾向にあります。

こうした状況を改善するため、厚労省は検討会を立ち上げて、専門家や医師らが議論していて、22日、その報告書がとりまとめられました。

報告書では、安全管理の実施状況や勤務する医師の専門医資格の有無、問題が起こった場合の連絡先などについて、美容医療を行うクリニックから都道府県などに、毎年報告することを義務づけるべきといったことが盛り込まれています。

さらに、契約締結した日にすぐに治療することは原則禁止とすることなどを含むガイドラインを、美容関係の複数の学会が策定するべきであると提言しています。そして、今後、取り組みを進める中で、課題が見つかった際には、さらに踏み込んだ対応を検討すべきだとしています。