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元2世信者が語る エホバの証人「忌避」の実態――脱会後は家族と“断絶” 結婚式に呼ばれず、生家は売却…「エホバが第一」

2023年3月8日 1:51
元2世信者が語る エホバの証人「忌避」の実態――脱会後は家族と“断絶” 結婚式に呼ばれず、生家は売却…「エホバが第一」

児童虐待などが指摘されている宗教団体「エホバの証人」。この団体を巡り、支援弁護団が問題視しているのが、脱会後に関係を遮断される「忌避」です。その実態について、元2世信者が取材に語りました。また、現役信者の高校生も切実な思いを明かしました。

■小松さん「忌避で人生が一変した」

「母が喜ぶようなことをしたいという思いから、エホバの証人の教えに対して、非常に従順にやっていました」

国内に約21万人いるとされるキリスト教系の宗教団体「エホバの証人」の元2世信者、小松猛さん(40)は7日、取材にこう語りました。

国会で7日、野党による元信者や弁護団へのヒアリングが行われました。小松さんも出席する中、「エホバの証人問題支援弁護団」の田中広太郎弁護士が「最大の問題の1つと考えられる」とした、「忌避」が焦点になりました。

小松さんはヒアリングで「『忌避』という対処により、私の人生は本当に一変しました」と明かしました。

■両親に懇願も…付き合いは「できない」

問題視されている「忌避」について小松さんに聞きました。

「(教団を)やめた時に、それまでのコミュニティー(との関係を)一切絶たれてしまいます。もう自分の周りには誰もいない状態になってしまうんですね」

脱会すると、家族との関係さえも絶たれてしまうのが「忌避」です。

父と母、兄が現役信者だという小松さん。脱会して20年、兄の結婚式にも呼ばれず、生まれ育った家は連絡もなく売り払われていたといいます。

佐藤梨那アナウンサー
「20年、全然(家族と)話せていないということですか?」

小松さん
「なんとかエホバの証人という宗教なしで、家族として最低限の付き合いでも再開できないかということで、頭を下げてお願いしました」

「しかしながら両親からの答えは、『あなたがエホバの証人組織に再び信仰を持って戻らない限りは、家族としての交遊は再開できない』でした」

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■小松さんの兄「交友持たないのが教え」
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