南海トラフ 先月は「特段の変化観測されず」評価検討会議
気象庁は南海トラフで巨大地震が起きる可能性を評価検討する定例の会議を開き、先月は「特段の変化は観測されなかった」とする見解をまとめました。
気象庁は今後30年以内の発生確率が70%から80%とされる南海トラフ地震について、専門家による定例の評価検討会を開き、先月の想定震源域での地震活動や観測データの分析をおこないました。
このうち先月2日には日向灘を震源とするマグニチュード5.0の地震は、プレート境界で発生しましたが、その規模などからプレートの間の状態を変化させるものではないとしています。
こうした事から、検討会では南海トラフ周辺では「特段の変化は観測されなかった」とする見解をまとめました。
一方で評価検討会の会長で東京大学の平田直名誉教授は、静岡県御前崎などで観測されている地盤沈降はフィリピン海プレートの沈みこみに伴うもので傾向に大きな変化は無いとしながらも、南海トラフ周辺では「次の地震に向かって準備が進んでいるため地震への備えをしてほしい」と呼びかけました。