他5件の研究でも製薬会社の不適切な関与
東京大学医学部付属病院が行った白血病治療薬の臨床研究で製薬会社の社員が不適切に関与した問題で、東大は他の5件の臨床研究でも不適切な製薬会社の関与があったことを明らかにした。
この問題は、東大付属病院の血液・腫瘍内科などが行った白血病治療薬の臨床研究で、製薬会社・ノバルティスファーマに患者データ255人全員分が流出するなどしたもの。
外部の有識者も含めた調査の結果、血液・腫瘍内科が関わった他の5つの研究でも、製薬会社の社員が患者のデータを運ぶなどしてデータが流出したり研究の計画を作成するなど、製薬会社の不適切な関与が新たにわかった。データの不正な改ざんはなかったという。
東大では、製薬会社の担当者が研究室に自由に出入りするなど、利益相反への意識が薄れていたことが一つの原因としている。