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山形の「特定失踪者」家族らに聞き取り

2014年7月17日 22:52
山形の「特定失踪者」家族らに聞き取り

 北朝鮮による拉致問題に取り組んでいる民間団体のメンバーが17日、山形県に入り、山形県出身の「特定失踪者」らについて、家族からの聞き取りなどを行った。調査は18日まで続けられる。

 調査のため山形県を訪れたのは、特定失踪者問題調査会のメンバーら約10人。17日から18日にかけて、北朝鮮に拉致された可能性のある山形県出身者の家族から、失踪当時の状況などについて話を聞き、調査を進める。

 このうち、1977年に名古屋市で行方不明となり、拉致の疑いが濃厚とされている山形県朝日町出身の布施範行さん(当時23)の調査では、母・マサ子さんから聞き取り調査が行われた。山形市内の自宅で、聞き取りとともに、マサ子さんと兄の高橋博行さんがメッセージ収録も行った。メッセージは北朝鮮でも流れる短波放送「しおかぜ」で放送される。

 聞き取りでは、範行さんが失踪の2~3年前に「俺は常につけられている」などと話していたことなどが証言された。範行さんに関する県警の捜査がどんな状況なのか、具体的には明かされていない。

 特定失踪者問題調査会・荒木和博代表「(警察には)調べているものの情報をできるだけ出してもらって、さらに情報を集めてもらいたい。民間団体がやるのと警察がやるのでは、できることの規模が全く違うので、そこをぜひ、もうちょっと進めてもらいたい」

 調査会のメンバーらは17日午後から庄内地方に入っており、18日にかけて、他の山形県出身者を対象とした調査を続ける。