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高濃度汚染水の浄化処理完了 福島第一原発

2015年5月27日 21:47
高濃度汚染水の浄化処理完了 福島第一原発

 福島第一原発の敷地内のタンクにたまっている高濃度の汚染水について、東京電力は、主な放射性物質を取り除く「浄化処理」が完了したと発表した。しかし、新たな汚染水は増え続けていて、根本的な問題解決の見通しは立っていない。

 浄化処理が完了したのは、原子炉内の燃料の冷却などで発生した高濃度の汚染水約62万トン。このうち44万トンについては、多核種除去設備(=ALPS)での処理が完了し、放射性物質の濃度は国の基準をほぼ下回ったという。

 しかし、残りの18万トンはALPSでの処理が間に合わず、暫定的に別の浄化装置で処理した。その結果、ほとんどの放射性物質の濃度は大幅に低くなったものの、引き続きALPSで処理する計画。

 東京電力は「高濃度の汚染水が漏れ出すリスクは大幅に減らせた」としているが、1日300トンの新たな汚染水が増え続けるなど状況も変わっておらず、問題の根本的な解決の見通しは立っていない。