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【専門家に聞く】子どもの接種どう判断? 副反応、年齢や体形で差は?

2022年3月5日 19:35
【専門家に聞く】子どもの接種どう判断? 副反応、年齢や体形で差は?

新型コロナウイルスの流行が続く中、5~11歳の子どもへのワクチン接種も始まりました。打つのか打たないのか? どんな副反応があり、年齢や体形による差はあるのか? 仮に接種する場合の注意点は? 保護者はどう判断すればよいのか、専門家に聞きました。


◆子どもの接種、どう判断? 重症化のおそれある基礎疾患は

新型コロナワクチンの5~11歳の子どもへの接種。打つ・打たないの選択や副反応などについて、小児科の医師で、ワクチンに詳しい長崎大学医学部小児科学の森内浩幸教授に聞きました。

──接種するかどうかの判断について

森内教授
「重症化のおそれのある基礎疾患のある子どもたちには強く推奨します。例えばぜんそくは一番よくある基礎疾患の一つですが、発作を繰り返して入院しないといけないことが珍しくないお子さんであれば、ワクチンで重症化を防ぐことを考えた方がいいと思います」

日本小児科学会は、接種を強く推奨する子どもの基礎疾患をホームページに掲載しています。

一方、健康な子どもの場合、どう決めればいいのでしょうか。

森内教授
「おじいちゃん、おばあちゃんを守るために、そして何より、もしこの子が学校で(新型コロナに)かかって家に持ち込んで、この子からお父さんにかかってお父さんが重症化してしまって、場合によっては命まで落としてしまったとき、自分がお父さんにうつしたためにお父さん死んじゃったんだと一生トラウマが残るかもしれない。一概にその子の重症化リスクということだけでは計れない」


◆どんな副反応? 年齢や体形で差は?

そして、気になる副反応。

厚労省は、打った子どもの50%以上で注射した部分の痛みや疲労、10%~50%で頭痛や筋肉痛など、1%~10%で発熱などと説明していますが、いずれも「軽度」または「中等度」で、2~3日でよくなるとしています。

5歳~11歳で一律同じ量を接種する子どものワクチン。年齢や体形による差については─。

森内教授
「同じ量を使う5歳と11歳では、5歳の方が若干(副反応が)出る傾向がありますけど、それほど明確な大きな差ではない」


◆接種するとなったら…持ち物は? 注意点は?

では、仮に接種する場合の注意点は─。

森内教授
「絶対に忘れてはいけないものは、接種券と母子手帳。母子手帳でその子の健康状況もですし、最近2週間以内に別のワクチンを接種していないかどうか必ずチェックします」

森内教授
「子どもの気が紛れる、暇つぶしになるようなもの。その子が本当に好きなおもちゃとか絵本とかタブレットでも、どんなものでもいいですけど、それを持参してほしいと思います」

好きな物で気が紛れて、痛みを感じにくくスムーズに接種できるのだそうです。

熱が出た場合に飲む解熱剤は、子ども用のものが必要です。

森内教授
「その子のかかりつけの先生に頓服でもらっているような解熱鎮痛剤があったら、それを備えておく」


◆接種しない子どもが、いじめや差別の対象にならないように

また、こんな注意点も。

森内教授
「いろんな理由があって、いろんな気持ちがあって、ワクチンを接種しなかった子どもが、間違ってもいじめとかの対象になったり、差別の対象になったりすることがないように、周りは十分に配慮しないといけない」

森内教授は、接種の副反応やメリットなど、子どもにはウソをつかずに説明し、家族で話し合って、その子にとってよりよい選択をしてほしいと話しています。