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「物資足りないが、心満たされる避難所に」

2016年4月19日 18:41
「物資足りないが、心満たされる避難所に」

 【熊本地震】熊本市の「うまかな・よかなスタジアム」は、全国から熊本に届いた支援物資の集積場所となっている。

 この集積場所ではボランティア不足が深刻だった。18日は170人ほどのボランティアが作業にあたったが、それでもトラック20台が荷物を下ろせず、待機することもあった。

 そこで、19日になって熊本市の大西市長がボランティアを呼びかけたところ、新たに800人ほどのボランティアが集まり、作業にあたっている。高校生や大学生がメインだが、中には小学生や70代くらいの高齢者の姿も見られた。

 市の担当者は「前日と比べると格段に作業が進んでいる」と語っていた。

 一方で、熊本市中央区の避難所の一つである白川小学校には、行政からの支援物資が十分に届いていない。そのため、おむつや離乳食など物資は、持ち寄りで集められているのが現状だ。

 この避難所は、近隣のマンションなどから避難している500人が身を寄せていて、食材などを農家などから持ち寄り、自力で炊き出しを行っている。炊き出しを手伝うのは、この避難所を支えている若者のボランティアたちだ。

 この日の夕食であるカレーライスを作る準備をしているが、ガスが不足しているので、竈(かまど)を使ってご飯を炊いている。燃料は音楽室で使わなくなった木琴をばらしている。

 ボランティアたちはこう語る。

 「物資は十分ではないが、できるだけ生活に困らないようにしたい。やるかやらないか、それならば僕らはやりたい。努力したい。限られた食材なので、おなかはいっぱいにできないかもしれないけど、心が満たされる避難所にしていきたい」