南海トラフ巨大地震解明へ 海底の監視強化
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東日本大震災の後、次に起きると懸念されている南海トラフ巨大地震。海上保安庁はこの地震のメカニズムを解明しようと、海底の動きの監視を強めている。
近い将来、南海トラフで起きるとされる巨大地震では、大阪や名古屋は震度6強以上の揺れに、太平洋沿岸は30メートル以上の大津波に襲われると想定されている。
この地震のメカニズムを解明するため、海上保安庁は2006年から海底が移動した距離を観測していて、東日本大震災の翌年には調査地点を6か所から15か所に増やし、調査を続けている。その結果、地震を引き起こす「ひずみ」が広い範囲で蓄積していることに加え、分布にムラがあることがわかった。
海上保安庁海洋情報部・石川直史火山調査官「今回の我々の調査によって、場所によって(海底の)動きの大小に違いがあるということがわかってきた。将来起こりうる地震がどういった地震かより詳しくわかるようになる」
国の地震調査委員会も巨大地震の予測のための大きな一歩になると評価しており、海上保安庁は観測回数をさらに増やし、監視を強化することにしている。