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【物議】「“人殺しの制度改悪”だと思います」高額療養費の“負担額”引き上げでがん患者からは悲痛の声 がんや脳卒中などは他人事ではない「重要な制度」 物価高で貧しくなる日本で『高額療養費制度』はどうなっていくのか?

2025年2月26日 17:00
【物議】「“人殺しの制度改悪”だと思います」高額療養費の“負担額”引き上げでがん患者からは悲痛の声 がんや脳卒中などは他人事ではない「重要な制度」 物価高で貧しくなる日本で『高額療養費制度』はどうなっていくのか?
高額療養費の“負担額”引き上げ

 物価高騰が止まらない中、物議を醸しているのが『高額療養費制度』の見直しです。がん患者の団体が政府に直接、制度見直しの凍結を求めるなど、波紋が広がっています。一方、政策金利が16年ぶりに高水準に。物議を醸す『高額療養費制度』は一体どうなるのか?経済評論家・加谷珪一氏の解説です。

■平均給与は上がっているのに物価上昇で日本はどんどん貧しくなる…?「とにかく賃金を上げていく以外方法はない」

 厚労省によると、2024年の平均給与は34万8182円で、前年比2.9%アップ、33年ぶりの高い伸び率となっています。しかし実質賃金を見ると、前年比0.2%の3年連続マイナスで、そこから国民年金や厚生年金も上がり、物価の上昇に給料が追いついていないという状況です。

(経済評論家・加谷珪一氏)
「確かに、お給料の額は上がってはいますが、それ以上に物価が上がっているという状況なので、ますます生活は苦しくなる。これを脱却するには、とにかく賃金を上げていく以外方法はないという認識を共有すべきではないかと思います」

Q.日本のエンゲル係数が、ほかの先進国に比べて格段に高く、日本は今、果たして先進国なのかというところまできているということですか?
(加谷氏)
「そうですね。あまり言いにくいですが、ここまでエンゲル係数が高くなると、ちょっとこれは先進国から脱落しているのではという見方が出てきてもおかしくない水準です」

 そんな中、高額療養費の上限額の引き上げにつて政府が検討しているということです。まず国民医療費は、2024年度は過去最高の47兆円を超えました。そして今回注目するのが、この『高額療養費制度』で、“高い医療費を払っている方は、一部払い戻しを受けられる”というものです。

 例えば年収500万円で70歳未満の場合、医療費がひと月100万円という方は、本来ならば3割なので、窓口負担は30万円です。しかしそのうち21万3000円を高額療養費として払い戻しされるというものです。その高額療養費の支給額ですが、2021年は2兆8500億円となっていて、年間1000万人以上が推定で受給しているということです。

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