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「バイエル」全ての薬で未報告ないか調査へ

2017年5月29日 17:42

 大手製薬会社「バイエル」が血栓治療薬の副作用を国に報告していなかったとして、厚生労働省はバイエルに対し、他の全ての薬についても報告を怠っていないかを調査し報告するよう命令した。

 厚労省によると、バイエル薬品は、血栓治療薬「イグザレルト」について12件の副作用を国に報告していなかったという。厚労省は29日、医薬品医療機器等法に基づき、バイエルが製造・販売する全ての薬について同様の事例がないか調査し、7月31日までに報告するよう命令した。

 「イグザレルト」について命に関わる副作用はなかったということだが、報告を怠った経緯についても原因究明を求めている。

 バイエルをめぐっては先月、「イグザレルト」のアンケートの際、社員が患者のカルテを無断で閲覧していたことが問題となっていて、外部の専門家を交えた社内での検証中に副作用の未報告が発覚したという。

 バイエルは「真摯(しんし)に受け止め、しっかりと調査をしてまいります」とコメントしている。