IOCが国際ボクシング協会を詳細調査へ
IOC(=国際オリンピック委員会)の理事会は、AIBA(=国際ボクシング協会)について、ガバナンスを含め多くの問題があるとして、詳しい調査を行うことを決定した。
AIBAはこれまで、審判不正の疑いや財政状況の不透明さなどがたびたび指摘され、IOCから分配金を停止されている。こうした中、AIBAは今月、ロシア・モスクワで開いた総会で、アメリカ財務省から、麻薬売買に関与している疑いがあると指摘されているウズベキスタンのガフール・ラヒモフ氏を新しい会長に選出した。
これに対し、IOCは30日、東京都内で開いた理事会で、AIBAには、ガバナンスを含め多くの問題があるとして、詳しい調査を行うことを決定した。
IOCは、調査には数か月かかると見込んでいて、少なくともこの間、AIBAと東京大会組織委員会との公式なコンタクトやチケットの販売、テストイベントなどといった2年後の東京オリンピックに向けた準備を凍結する決定をした。
一方で、「アスリートを大事にする観点から、東京大会では、競技としてのボクシングは実施したい」との意向も示していて、東京オリンピックでボクシング競技を実施するかどうかの判断は、この調査結果を待ってから行われることになる。
東京大会の組織委員会は今回の決定について、「重く受け止めている。準備作業として何ができるのか、今後、IOCと調整する」としている。