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天皇退位に向け一連の儀式始まる…注目は?

2019年3月12日 17:06
天皇退位に向け一連の儀式始まる…注目は?

天皇陛下の退位に向けた一連の儀式が、12日から始まった。陛下は皇居の賢所で最初の儀式にのぞまれた。退位に向けた儀式は11もあるという。宮内庁担当の笛吹雅子記者が解説する。

12日は宮中三殿で厳かな中で行われたが、午後にもお住まいの御所であり、11のうち3つの儀式が終わった。今後、あと8つある。

【今後の退位に向けた儀式】
3月15日 神宮に奉幣の儀
      神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に奉幣の儀
3月26日 神武天皇山陵に親謁の儀
4月18日 神宮の親謁の儀
4月23日 昭和天皇山陵に親謁の儀
4月30日 退位礼当日賢所大前の儀
      退位礼当日皇霊殿神殿に奉告の儀
      退位礼正殿の儀

陛下が、奈良県にある初代天皇とされる神武天皇陵や三重県にある伊勢神宮で行われる儀式もある。そもそも天皇の退位は約200年ぶりで、今の憲法下で初めてで、こうした退位の儀式は初めて。平成の即位の時やこれまでにも行われている皇室伝統の儀式が参考にされた。

やはり一番注目されるのは、来月30日の退位の日。午前に宮中三殿で行われる儀式のあと、午後5時からの「退位礼正殿の儀」。皇居の宮殿・松の間で国事行為として行われ、陛下は、ここで最後のお言葉を述べられる。この儀式が終わると、午前0時にいよいよ退位されるということになる。

今年は天皇陛下即位30年ということで退位以外の行事も多い。先日、政府の式典もあったが、他にも行事が続いていて、4月には両陛下は結婚60年の節目も迎えられる。そんな記念の行事があり、例年よりさらに忙しい日々が続いているのだが、側近は、両陛下は、「退位の日まで全身全霊とお考え。全て果たしきられるお気持ち」と話している。