能登半島地震から1年 元日を前に人々は…桝キャスター、爪痕残る街へ【バンキシャ!】
1月1日、最大震度7を観測した能登半島地震から1年となります。暮らしや心に、今なお残る地震の影響。9月の豪雨災害で被災した人もいます。地元の人々はどのような思いで元日を迎えようとしているのか、桝太一キャスターが訪ねました。【バンキシャ!】
◇◇◇
水曜日(25日)、桝太一キャスターは石川県珠洲市へ。
桝太一キャスター
「今なお倒壊したままになっている建物もありますが、一方で新たに建設が始まっている建物もあるようですね」
あの日から、まもなく1年。元日、最大震度7を観測した能登半島地震。これまでに亡くなった人は石川・富山・新潟で504人。そのうち災害関連死は276人だ。18万7000棟以上の建物が被害にあった。
さらに能登地方は9月、豪雨災害にも見舞われた。この1年、能登の人々の暮らしは──。
桝キャスター
「おおびっくりした。自動ドアかと思った。お邪魔します」
桝キャスターが訪れたのは、珠洲市で暮らす竹平さん一家。両親と4人兄弟の6人家族だ。和生くん(小2)、栄太くん(小6)、圭吾くん(小1)、悠人くん(小4)。
地震発生直後から3か月以上、断水。食事の時は使い捨てできる容器やラップを使って洗い物が出ないようにしていた。現在、断水は解消し元の暮らしに戻りつつあるという。
そこで、桝キャスターが気になったのは…
桝キャスター
「賞状が多いですね、いっぱい表彰されていますね」
母・佳代さん
「実は壁が破れているのを、地震で破れたのを隠すために。子どもが不安がるので」
実は地震直後からつい最近まで、子どもたちは地震によるストレスに悩まされていたという。
母・佳代さん
「1年生の子はまず私と一緒じゃないと寝られなくなったり、2年生と4年生の子はトイレが夜すごく落ちつきがなくなって。『ぼく病気なんじゃないか』って泣きそうになって私に言ってきたことがあって」
小学6年生の長男・栄太くん。24日、栄太くんが通う小学校(珠洲市立直小学校)で終業式が行われた。担任の先生からは…
吉田 莉子先生(25)
「この冬休み、今年こそよいお年を迎えて・・・1年、自分たちが頑張ったんだってことを、しっかり自分で自分を認めてあげて、しっかり休んで、いい新しい1年を迎えてください」
児童
「はい」
吉田先生
「とにかく本当によく頑張りました!拍手」
栄太くんの家族が迎える新たな年。
桝キャスター
「何か楽しみな予定は入ってる?」
栄太くん
「行けるかわからないけど1月1日くらいに、前に住んでいたおじいちゃん、おばあちゃんのところに行きたい」
正月はいつも、珠洲市に住む祖父母と過ごしていたが、二人は別の市に避難。会える機会が減ってしまったという。
桝キャスター
「会うとどういう事をするの?一緒に、おじいちゃんおばあちゃんと」
栄太くん
「特に何もしないけどお話ししたりする。いつも会えないから特別みたいな感じがするから」
母親の佳代さんは…
母・佳代さん
「会った人に『おめでとう』ってなかなか言いにくいですね。その人に何があったのかわからないので」
「無事に静かに1日が終わればいいなって思います。何もなく」
石川県内では、地震によって今も14人が体育館などで避難生活を送っている。(27日時点)
また、豪雨災害もあり仮設住宅が行き渡るのは2025年2月以降になるという。
◇◇◇
木曜日(26日)、輪島市では…。
桝キャスター
「たくさんの方が入っていかれますね」
行われていたのは、仮設住宅の鍵の受け渡し。朝から大勢の人が受け取りに来ていた。出会ったのは永井充さん、66歳。
永井 充さん(66)
「鍵を渡されました」
桝キャスター
「結構スムーズに引き渡しできましたか?」
永井さん
「そうですね。2回目ですから」
ひとり暮らしの永井さん。自宅は地震で全壊し1度は仮設住宅に入ったのだが…。
9月に豪雨災害。永井さんが暮らしていた仮設住宅は床上浸水し、再び避難所生活を余儀なくされた。
仮設住宅の復旧をうけ2度目の入居。約3か月ぶりに自分の部屋に戻ってきた永井さんは…。
地震と豪雨で被災 永井 充さん(66)
「お~ついた。テレビ、冷蔵庫、洗濯機もあるね」
部屋には冷蔵庫や洗濯機のほか、市に預けていた私物が置かれていた。
永井さん
「いまの感覚としては、また元の生活に戻れるなという感じ」
桝キャスター
「これ、なんなんですかね?」
永井さん
「これなんやろな。わからんな。広げてみな。あっ!布団や」
避難所で使っていた段ボールベッドに、もらった布団を敷いた。
永井さん
「あ、いい感じやな。温いわ。温い温い、いいわ」
まもなく、能登半島地震から1年。
永井さん
「ぜいたくも言われんですわ。住む所があればそれで十分と思う」
桝キャスター
「いずれ、ご実家の場所におうちの場所に戻れるように」
永井さん
「夢やけどね。夢は捨てとらんやけども」
「いい年にしたいですわ」
*12月29日放送『真相報道バンキシャ!』より
◇◇◇
水曜日(25日)、桝太一キャスターは石川県珠洲市へ。
桝太一キャスター
「今なお倒壊したままになっている建物もありますが、一方で新たに建設が始まっている建物もあるようですね」
あの日から、まもなく1年。元日、最大震度7を観測した能登半島地震。これまでに亡くなった人は石川・富山・新潟で504人。そのうち災害関連死は276人だ。18万7000棟以上の建物が被害にあった。
さらに能登地方は9月、豪雨災害にも見舞われた。この1年、能登の人々の暮らしは──。
桝キャスター
「おおびっくりした。自動ドアかと思った。お邪魔します」
桝キャスターが訪れたのは、珠洲市で暮らす竹平さん一家。両親と4人兄弟の6人家族だ。和生くん(小2)、栄太くん(小6)、圭吾くん(小1)、悠人くん(小4)。
地震発生直後から3か月以上、断水。食事の時は使い捨てできる容器やラップを使って洗い物が出ないようにしていた。現在、断水は解消し元の暮らしに戻りつつあるという。
そこで、桝キャスターが気になったのは…
桝キャスター
「賞状が多いですね、いっぱい表彰されていますね」
母・佳代さん
「実は壁が破れているのを、地震で破れたのを隠すために。子どもが不安がるので」
実は地震直後からつい最近まで、子どもたちは地震によるストレスに悩まされていたという。
母・佳代さん
「1年生の子はまず私と一緒じゃないと寝られなくなったり、2年生と4年生の子はトイレが夜すごく落ちつきがなくなって。『ぼく病気なんじゃないか』って泣きそうになって私に言ってきたことがあって」
小学6年生の長男・栄太くん。24日、栄太くんが通う小学校(珠洲市立直小学校)で終業式が行われた。担任の先生からは…
吉田 莉子先生(25)
「この冬休み、今年こそよいお年を迎えて・・・1年、自分たちが頑張ったんだってことを、しっかり自分で自分を認めてあげて、しっかり休んで、いい新しい1年を迎えてください」
児童
「はい」
吉田先生
「とにかく本当によく頑張りました!拍手」
栄太くんの家族が迎える新たな年。
桝キャスター
「何か楽しみな予定は入ってる?」
栄太くん
「行けるかわからないけど1月1日くらいに、前に住んでいたおじいちゃん、おばあちゃんのところに行きたい」
正月はいつも、珠洲市に住む祖父母と過ごしていたが、二人は別の市に避難。会える機会が減ってしまったという。
桝キャスター
「会うとどういう事をするの?一緒に、おじいちゃんおばあちゃんと」
栄太くん
「特に何もしないけどお話ししたりする。いつも会えないから特別みたいな感じがするから」
母親の佳代さんは…
母・佳代さん
「会った人に『おめでとう』ってなかなか言いにくいですね。その人に何があったのかわからないので」
「無事に静かに1日が終わればいいなって思います。何もなく」
石川県内では、地震によって今も14人が体育館などで避難生活を送っている。(27日時点)
また、豪雨災害もあり仮設住宅が行き渡るのは2025年2月以降になるという。
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木曜日(26日)、輪島市では…。
桝キャスター
「たくさんの方が入っていかれますね」
行われていたのは、仮設住宅の鍵の受け渡し。朝から大勢の人が受け取りに来ていた。出会ったのは永井充さん、66歳。
永井 充さん(66)
「鍵を渡されました」
桝キャスター
「結構スムーズに引き渡しできましたか?」
永井さん
「そうですね。2回目ですから」
ひとり暮らしの永井さん。自宅は地震で全壊し1度は仮設住宅に入ったのだが…。
9月に豪雨災害。永井さんが暮らしていた仮設住宅は床上浸水し、再び避難所生活を余儀なくされた。
仮設住宅の復旧をうけ2度目の入居。約3か月ぶりに自分の部屋に戻ってきた永井さんは…。
地震と豪雨で被災 永井 充さん(66)
「お~ついた。テレビ、冷蔵庫、洗濯機もあるね」
部屋には冷蔵庫や洗濯機のほか、市に預けていた私物が置かれていた。
永井さん
「いまの感覚としては、また元の生活に戻れるなという感じ」
桝キャスター
「これ、なんなんですかね?」
永井さん
「これなんやろな。わからんな。広げてみな。あっ!布団や」
避難所で使っていた段ボールベッドに、もらった布団を敷いた。
永井さん
「あ、いい感じやな。温いわ。温い温い、いいわ」
まもなく、能登半島地震から1年。
永井さん
「ぜいたくも言われんですわ。住む所があればそれで十分と思う」
桝キャスター
「いずれ、ご実家の場所におうちの場所に戻れるように」
永井さん
「夢やけどね。夢は捨てとらんやけども」
「いい年にしたいですわ」
*12月29日放送『真相報道バンキシャ!』より
最終更新日:2024年12月30日 12:50