地震活動活発 午後4時~午後9時までに震度1以上の地震が59回
1日午後4時すぎ、石川県能登地方を震源とする大きな地震があり、石川県で震度7を観測しました。この地震で気象庁は、石川県能登地方に大津波警報を発表し、輪島市では1.2メートルの津波を観測しましたが、午後8時半に津波警報に切り替えました。気象庁は引き続き、安全な場所に避難するよう呼びかけています。
気象庁によりますと、午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする大きな地震がありました。地震の規模を示すマグニチュードは7.6、震源の深さは16キロと推定されます。
この地震で、石川県の志賀町で震度7の揺れを観測したほか、北海道から九州地方にかけての広い範囲で震度6強から震度1の揺れを観測しました。
気象庁は地震発生直後に、石川県能登地方に大津波警報を、山形県、新潟県、富山県、石川県の加賀地方、福井県、兵庫県北部に津波警報、北海道太平洋沿岸西部、北海道日本海沿岸北部、北海道日本海沿岸南部、青森県日本海沿岸、秋田県、京都府、鳥取県、島根県出雲・石見、隠岐、山口県日本海沿岸、福岡県日本海沿岸、佐賀県北部、壱岐・対馬に津波注意報を発表していましたが、このうち、石川県能登地方に発表していた大津波警報は、午後8時半に津波警報に切り替えました。
現在、津波警報が出ているのは、山形県、新潟県、富山県、石川県、福井県、兵庫県で、予想される津波の高さは3メートルです。また、北海道、青森県、秋田県、京都府、鳥取県、島根県、山口県、福岡県、佐賀県、長崎県に津波注意報が出ています。
日本海側の各地で津波が到達しています。午後8時40分までに石川・輪島港は1.2メートルの津波が観測されたほか、金沢で90センチ、山形県酒田で80センチなど、北海道から九州地方にかけての日本海側で津波が観測されています。
気象庁は、午後9時半におこなった会見で、実際に観測された津波の高さと予測シミュレーション結果を分析したところ、今後、大津波警報レベルの大きな津波がおきる可能性は低いと判断し、石川県能登地方の大津波警報を津波警報に切り替えたと説明しました。
ただ、津波警報で予想される津波の高さは1メートルから3メートルであり、決して、安全な状況になったわけではないため、海から離れて高台など安全な場所への避難を続けてほしいと呼びかけました。
地震活動も活発です。午後4時から午後9時までに、震度1以上の地震が59回発生していて、このうち、震度7が1回、震度5強が3回、震度5弱が5回発生しています。
気象庁は、今後1週間程度は最大震度7程度の地震に注意し、特に、2~3日程度は規模の大きな地震が発生することが多くあるため、引き続き警戒してほしいということです。
石川県能登地方では、2020年12月から地震活動が活発となっていて、去年5月には能登半島沖を震源とするマグニチュード6.5の地震が発生し、最大震度6強の揺れを観測しました。
気象庁によりますと1日、石川県能登地方で多発している地震は、これまで地震がおきていた範囲から離れた場所でも発生していて、発生域が拡大していると指摘しています。
一連の地震活動が長期間続いていることについて、政府の地震調査委員会は、地下の流体が関与している可能性があるという見方を示していますが、今回の地震との関連はわかっていません。